「靴を脱いだら、足を前に出してみましょう。何があるかしら?進ちゃんが足を乗せたところは先生のお家のどこ?」
「うううん、廊下だよ。」
「そうです。そのとおり。
それじゃあ」
先生はそうおっしゃって
僕のところまで近づいて
「さあ、今度は先生のお家の玄関。玄関のほうを向いてごらん。今脱いだ靴を触ってください。これは進ちゃんの靴ね。
その隣を触ってみましょう。
ここにある靴は先生のお家の靴ね
私の靴です。
私の靴は
どっちのほうを向いているかしら?」
「ううん、玄関。」
「進ちゃんの靴は今
玄関のほうを向いている?」
「先生のお家のほうを向いてるよ。」
「そうね。
そのとおり。
進ちゃん
さあ
この靴を
あなたの靴を
これから
どうするかしら?
そのままかしら?」