「これからレッスンですから、おばあ様は一度お帰りください。レッスンが終わったらお電話しますから。」

先生はそうおっしゃって
祖母を帰した。

「さあ、進ちゃん。今あなたが立っているのはどこかしら?」

「先生のお家。」

「そう、先生のお家のどこに立っているのかしら?」
「ううん、ううん、玄関」


「そう、そのとおり。」

すると先生は

「さあ、靴を脱いで先生の声が聞こえてくるところまで一人でいらっしゃい。まずは靴を脱ごうか。」