先の記事は、指導者としての意見を書きました。

この記事では、悩める1人の大人としてピアノを買うか、電子ピアノを買うか?私の考えを書いてみようと思います。


一人暮らしで、一戸建てで防音の問題もなく、ピアノ一台買えるお金があって、これからピアノを人生の楽しみとして弾いていきたい。という方なら何の問題もなくピアノを買うことができます。

しかし「我が子にピアノを習わせたい保護者」というお立場の方は、なかなかそうもいかないのはわかります。


・主人が反対すると思う

・お金が・・・

・隣近所に音がうるさい

・集合住宅なのでピアノを入れられない

・そもそも自分自身、電子ピアノで充分だと思う


などなど、さまざまなご事情がおありだと思います。

しかしここで最初から諦めてしまわず、少し考えてみていただけたら嬉しいです。

特に「お金」「防音」「集合住宅」が理由の方は、これさえクリアできればピアノを所有できるわけですから、「お金をいくら貯めれば可能だろう?」「防音についてお隣さんや管理会社と一度ゆっくり相談させていただこうかな」「集合住宅の決まりでは確か20時までなら音出し可能と書いてあった・・」など、調べてみる価値はあります。


でも、少し時間をかけて検討していただきたいのが「主人が反対すると思う」「そもそも自分自身、電子ピアノで充分だと思う」さらに「我が子がどう思っているか」

つまり「人の気持ち」に関することについては、じっくり時間をかける必要があります。

本当にお家にピアノをお迎えすることを受け入れられるのか、会話に会話を重ねていただきたいです。


よくあるのが「主人が反対している」この理由として

・どうせすぐやめる

・そこまで本格的にさせるつもりはない

さらに

・自分が稼いできたお金でピアノを買って欲しくない(本当は車にお金を使いたい)


ここで「ああ、じゃあダメなんだな」と会話をおしまいにせずに

・どうせすぐやめると思ってるのね。その理由を聞かせてくれる?

・本格的にするかしないかは、我が子の意見を尊重するのではダメかな?

・あなたは我が子のことを思って、本格的にさせたくないと言う意見なんだね。私も我が子の幸せを願っているけど、あなたの、ピアノを本格的にさせないことが我が子の幸せにつながると思っている、その理由をもう少し詳しく聞かせて?

・ピアノにお金を使いたくない、本当は車に使いたい、なるほど!じゃあ、車にもお金を使って、さらにピアノにもお金をかけてもいいって思えるようになる方法ってあるかな?一緒に貯金の計画を立ててみる?それとも、おじいちゃんおばあちゃんに相談してみてもいい?


と、「なぜ反対しているか」についてもっと詳しくお話を聞いてあげてください。

くれぐれも「意見を戦わせる」「論破する」などではなく、一緒に生活しているパートナーの意見に耳を傾けてくださいね。

そうすることで、「なぜピアノを買いたくないか」その奥にある一歩深い理由が見えてくると思います。


そして、もう一度我が子がピアノを習うにあたって、ピアノを買うか、電子ピアノを買うか考えてみて欲しいと思います。

ご家庭で熟考の上で「今すぐピアノを買うという選択はしない」と言う結論が出た場合、それもそれでアリだと思います。

ピアノを買いたくない、買うのに抵抗がある。こんな気持ちを無視してピアノを購入してピアノ教室に通い続けても、楽しいピアノライフは送りにくいです。

ご家族皆さんが「ピアノを家にお迎えしたい!」と言う気持ちになったタイミングで、お気に入りの一台に巡り合って欲しいと願ってやみません。