■小4ちゃん
やはり1番印象的なのは当時小3、現在小4の女の子です。
彼女はピアノが大好きで、コンクールにも積極的に挑戦していました。
よく練習をし、よく賞状やトロフィーをもらってきていました。
しかし、3年生の冬のコンクールでまさかの予選敗退。演奏は悪くなかった、むしろベスト演奏だった。ちょっとした点数のトリックか、はたまた運が悪かったのか・・・僅差で予選通過を逃し、大泣きしました。
さらに彼女の弟が同じコンクールで予選通過しており、お家では散々「姉ちゃん落ちた〜🤪‼️」と言われたのではと思います💦
私は、本当にこれが原因でピアノ辞めると言い出したらどうしようと思ったものですが・・・
しかしそれを境に彼女は変わりました!!!
よほど悔しかったのでしょう。練習への姿勢、レッスンへの姿勢に甘さが一切なくなり、「次こそ頑張る」の意気込みが溢れるものになりました。私が与える曲に文句の一つも言わなくなりました。
年度が明けて、次のコンクールはこれまでより難易度の高いコンペティション、予選はこれまたレベルが高い高松予選を迎えました。強者に囲まれながら堂々の演奏をし、それでもこのハイレベルの中結果は甘くないだろうな・・・・と思っていたら、結果速報を見た彼女が「通ってた!」と報告に来てくれた瞬間は忘れられません。
結果もさることながら、この冬〜春、夏で特に精神面において大きく力をつけたな!!と強く実感しています。
■小2ちゃん
次に印象にあるのが、当時小2の女の子。
のんびり屋さんの彼女は、何をするにも時間がかかるタイプのお子さんでした。
譜読みにも、ソルフェージュにも、楽譜の出し入れにも時間がかかっていました。…お母さんは見ているだけでした。
ある日、レッスンにやってきた彼女がバッグから楽譜を出そうとして、いきなり「ウッ・・・ウッ・・・」と泣き出したことがありました。私はちょっとびっくりして
「どうしたの?!」
「ウッ・・・ウッ・・・せ、せんせ、宿題、忘れました・・・」
「あら💦」
よっぽどショックだったのか、すごく悲しそうに泣く生徒ちゃんですが、お母さんは、何も言わず見ているだけでした。
しかし、次から彼女は忘れ物が激減しました!!
現在小4の彼女は時間がかかることを強みにして、「他人の気持ちを熟考して発言する」が上手になり、さらに「何事も丁寧に取り組み、誰よりも精度の高いものを完成させる」が出来ることを目指しています!!
彼女が帰った後、すぐまた別の生徒さんのレッスンでしたが、
私「あれ?宿題は?」
生徒(反応なし)
ママ「あっ!やらせるの忘れました、すみません!」
そのママは恐縮しながらも、レッスンバッグから楽譜やノートを出してやり、揃えて、生徒に持たせて「ホラ行きなさい」と、細々と世話を焼いていました。
その間、生徒は促されるままで、全く自発的な反応がなく・・・というか、お母さんが全て先回りして行動なさるので、生徒自身が反応する余地がないように見えました(この生徒さんは、今は在籍していません)
これがこの親子さんの当たり前の日常なのだと思えば、取り立てて何か申し上げようとは思いませんが、、、私は前者の生徒ちゃんのケースの方が好きだな〜。
■小4くん
最近で1番印象にあるのは、現在小4男の子のお母さんのお話。
「いつだったか、うちの子が忘れ物をしたときに、ママが用意してくれなかったから!って言われたんです。それで、もう私は一切用意を手伝うのをやめました。すると、塾とかでもね、筆箱忘れたりとかするんです。あー忘れてるな、って思ってもほっといてます。するとね、自分で受付で行ってね、鉛筆貸してくださいって借りてきたりね。自分でリカバリしてます」
素敵〜〜〜👏👏👏👏👏
このお母さん、全てにおいて手を貸していないのか?というと、そうでもなさそうで。
例えば彼は今、コンクールに挑戦しようとしていますが「このままでは不味い!」と思ったお母さんは、即「レッスン増やしてください!」とおっしゃいました(笑)
良いと思います!レッスンを増やすことで、少なくともその間はお母さんは「見守る」に徹することができます。
非常にバランス良く、自立を促していかれているなあといつも思っています。
いかがでしょうか?
失敗を経験することで、子どもたちは間違いなく成長しています。
次の記事では、先日のお悩み相談トークの際に聞くことができた、子どもの本音と、あと一件「指先だけ力を入れようとしたら全部入っちゃう」とテクニック面のお悩みを話してくれた生徒ちゃんへの返信と、それを含めて私の考える「本当のレッスンと、本当の家庭練習とは」どんなものか?書きたいと思います😊