死ぬ事と生きる事 | 大人の麦茶のブログ

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先日50歳になった
それはめでたい事だけれど
岩田有弘の愛犬がその前日の明け方に亡くなった
昔よく酔っぱらって夜中にゾロゾロ岩田家になだれ込むと
「ワウッ!ワウワウッ!」って初めは警戒されて吠えられるけど、大丈夫とわかった途端おとなしくなって寄ってくる
そんな可愛いワンコでした

岩田有弘は「僕もね、明け方はやっぱり、もちろんその場で泣き崩れましたけど、どこかでねリクもね、長く生きれたし、なんかこのタイミングでって、、なんかリクもわかってたのかなって、、だから『岩田リク』って、、」みたいな話をしてくれて「先輩っ!!今日はいきましょうよ先輩っ!!」
と俺の誕生日を祝おうとしてくれる
働いて睡眠不足だったけどバチッと目が醒めた

これは岩田有弘だけでなく、出し方はそれぞれでありながらも、大人の麦茶の皆に当てはまる特性なのかもしれない
『喧嘩もするけれど熱くて馬鹿騒ぎして祭ってふざける』

気がつけば20年近い時が経ってるから
1番よかった時代と1番でないかもしれない時代と
それがやっぱり後になって1番よかったって思いたいけど今が1番最高でありたいみたいな中で

おれもまわりからは元気で明るいって言われがちだけど
昔は超絶病んでてニートでマイナス思考な時も幾度かあった

楽しすぎる事と哀しすぎる事が
極端な10代だったからなのか
おれがただの甘ったれだったのか
永遠に続くと思ってた場所や仲間や恋人がある日突然死んだり消えてなくって
その現実に正直に過敏に反応しすぎた

発狂したかと思うとうずくまって震えて
涙がとまらくて眠れなくて
電車に乗ると人が怖くて手が震えて
両親にも心閉ざして

だけどおれにはちゃんとした仲間がいた
見捨てないで離れないでダメな時に声をかけてくれた仲間がいた
そしてそっとして見守ってくれた両親がいた

その後少しずつ取り戻しながら、取り戻したつもりになりながら、欠落したまま、俺は池田稔というヤツの計らいで、早稲田あがりの自主映画と演劇に青春を捧げた人達に出会って感電した

演劇が僕を再生してくれたってわかってるから
おれは今は、世の中に絶望してる人とか、不器用な人とか、寂しい人とか、傷を負った人とか、道を誤った人とか
そんな人達に元気を与えられたら、自分のこの回り道50年も有効になるのかなって考えます

こちらがめでたい時に誰か人知れず哀しいことも
こちらが楽しい時に誰か人知れず寂しく孤独なことも
日本が平和な時に誰か人知れず海外ではざんこくな事も
平行して起こってるから
楽める時は思いっきり楽しんで元気に生きなくちゃってつくづく思います

俺はSNSやLINEをフル活用して自分の想いとかを垂れ流したりして
家のまわりの酒場や飲食店やコンビニの店員と顔馴染みになって
明るく楽しくやってるけど

今のこの生活や環境は永遠でないし
僕もいつ死ぬかわからないから

生きる仲間と死ぬ仲間を身近で感じながら
今を生きてゆかなくてはと
ひしひしと思わされる
五十肩並木なのでした

仲間の態度や反応が自分のバロメーターだから
俺はこれでいいんだって思わないようにすると
答えはすぐ近くに転がっているのかもしれない

4/22(日)夜の部18:00開幕の
大人の麦茶イベント@新大久保ほぼほぼでは
セリフでなく自分の言葉で皆様にお伝えしたいと思っております

シクヨロ関係!!

並木秀介