妹の誕生を機に、
私は1人で、
母の不安を感じなくて良くなりました。
これからはこの子がいてくれる、
赤ちゃんながら
すでに朗らかな妹の存在に
この時どれほど助けられたかわかりません。
赤ちゃんって不思議です、
そこにいるだけで喜びをもたらしてくれる、
何も出来なくても、ただその存在の可愛さ。

それからの母はもちろん、
新生児のお世話に
かかりっきりになりました。
母が忙しそうで手一杯なのは
小さな私でも見てとれました。
「子供は何もわかってない?!」
いやはや、
全然そんな事ないと思っていて、
その時のその子なりに、
見て感じて対処してるんだと思います。
私には出産経験も育児経験もないですが、
ただ自分自身がそうだったので。

お母さんが忙しい中、
2才の私にも愛情は必要でした、
(…かまって欲しい…)
私の中に渦巻く欲求、
(…かまって欲しい…)
でも目の前には私よりも小さい赤ちゃん、
お母さんも忙しそう、
どうしたらいいんだろう、、、
小さいながらに考えます。
欲求って不思議な物です、
実現されずにいると、
今度は逆に苦しい物になっていきます。
(…かまって欲しい…)
それでも溢れてくる気持ち、
(…かまって欲しい…)
私はこの欲求を、
心の奥底へと飲み込み
しまい込む事にしました。
オトナコドモへのピースがまた一つ
新たなかけらとして加わりました。
 

Ako_ya