私は職場を転々としている。

 

正社員として新卒で入社した会社では7年半ほど頑張ったけれど、そこから先はそんな過去を忘れるほどに数年おきに転々としている。

正社員からアルバイトで繋ぎ、そこからは派遣社員という道を選択してしまったので、契約期間が短くなってしまうのは仕方のない状況になった(2019年現在では派遣社員での最高雇用期間は3年という取り決めがあり、これ以降は何通りかある別契約にしなければ継続は不可) 。

 

私が主だってキャリアとしている経理事務は、AIでなくなる仕事の筆頭としてまず名前が挙がる職種だし、未来がことさら明るいとも思えないので、様々な職業を転々とすること自体に特に不満はない。

 

行く先々でいろんな方に出会えるのは人生にとっても、自分にとってもプラスになることが多い(たとえ類を見ないほど相性の悪い人だとしてもそれはそれでいい経験となる)。

 

その中でも今でも付き合いのある人が何人かいる。

辞めてから数年は連絡を取り合ったりしても、別の職場になってしまった時点で共通の話題の「職場の愚痴」が消失するせいで、会話がちぐはぐになってだんだんと疎遠になることは珍しくない。

 

そのうちでも会って楽しく過ごせる人たちとは、自然と一年に一度だとしても誰からともなく「会おうよ」となり、会が催されるもの。

ここ数年は自分の中でもかなり引きこもりがちな性格が助長されていることもあって、自発的に会を呼びかけたりしないけれど、やはり誰かが「久しぶりに会おう」と呼びかけてくれて、会うことになる友達がいる。

 

先日も、私の少ないアルバイト歴の中で一番よく会っている4人でランチ。

その中の1人が4人の家から行きやすい場所を選んでくれて待ち合わせをした。

 

よく飲む4人だけれど、車でランチということもあり今回はおとなしくランチセットにソフトドリンクで乾杯。

話題は、メルカリ(そのうちの2人がはまっていた)、インスタ(ストーリーの上げ方についてなど)というイマドキ話題のシェアに始まり近況報告に至る。

 

そのうちの1人は何と長らくアルバイトしていたお店をやめて前々からやりたかった介護の道へ進んだと言う。

子供がいて、時折姑からのどこどこに連れて行ってというわがままに付き合うスーパーハードな方だけれど、アルバイトをしながら学校に通い、介護の資格を取って晴れ晴れ転職したらしい。

今はパートという立場だけれど、もう1つ上の資格を取ってさらに介護の道を極めたいらしい。

 

そしてそのうちの1人は、国家資格にトライ中。

頭に入らない〜、と嘆きながらまだ脳みその柔らかいうちにと一念発起した様子。

その国家資格も、自分がやりたいと言うよりは、これからの人生を見据えて「やらなければならない」と言う道である。

 

すごいなぁ、みんな己の道を拓きまくっている。

 

よく笑って、楽しい会だったけれどほんの少し焦りもする。

変わっていないのは自分だけ。

変わらないのが褒め言葉だなんていつからそんな自堕落になってしまったのだろう。

 

20年来の付き合いだからこそ、その変遷までわかってさらに身にしみる。

今日から変わろう。今日から。