こんにちは。大人バレエアカデミー、バレエトレーニングディレクターの猪野です。
「前屈で床に手がつかない…」
「開脚は痛いだけ…」
だから私にはバレエはムリ。
——そんな声を、体験のお問い合わせで本当によく耳にします。
結論から。
ムリじゃないです。むしろ、今のままの身体で来てください。
バレエって、すごく柔らかい人がするもの。
そう思われがちですが、私たちが最初に見ているのは「柔らかさ」ではありません。
見るのは
— まっすぐ立てるかどうか
— 呼吸が止まっていないか
— 足の居場所が迷子になっていないか
たったこれだけで、踊りの見え方は驚くほど変わります。
脚が高く上がらなくても、線がきれいに見えるんです。
硬い方にこそ、良いニュースがあります。
安定しやすい。これ、立派な武器です。
軸が作れる人は、動きが整います。
整った動きは、静かに“美しさ”へつながります。
無理に開かないのに、鏡の中の自分が上品に見えてくる——そんな変化を、実際のレッスンで何度も見てきました。
「じゃあ、柔らかさは必要ないの?」と聞かれます。
必要です。ただし“最初から最大”は要りません。
柔軟性は、正しく立って、正しい向きに力を使えた結果として、あとから少しずつ育つもの。
痛いほど押せば早く伸びる、は逆効果。
呼吸が静かに続く範囲。これが合言葉です。
レッスン後によくいただく感想、いくつかご紹介します。
「床は相変わらず触れないのに、姿勢だけで雰囲気が変わってビックリ」
「“頑張る方向”がわかったら、体が軽い。余計な力が抜けた」
「できないが減ったというより、“できる感覚”が増えた感じ」
数字では測れないけれど、たしかに起きる変化。
その第一歩が、まっすぐ立つことなんです。
私たちが大事にしている、小さな約束。
— 今日はここまで、で止める
— 痛みが出たら、やめる
— 開くより、崩れないを優先
この3つは、とても地味。
でも、いちばん速く、安全に、綺麗になれる近道です。
専門っぽい話をひとつだけ。
引き上げ=お腹をガチッと固める、ではありません。
骨盤の底とお腹の奥で内臓をそっと上に支え、背骨に沿わせます。
すると、肩や背中の余計な力みが抜けて、動きが軽くなります。
難しそうに聞こえますが、やることはシンプルです。レッスンで一緒に体験しましょう。
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よくある質問、まとめておきます。
Q. 前屈、全然いきません。大丈夫?
A. 大丈夫。床に触れることと、バレエが美しく見えることは別の話です。
Q. どのくらいで変わりますか?
A. 個人差はありますが、呼吸が止まらない範囲で続けると、「動きやすさ」は意外と早く感じます。まずは鏡の中の自分の雰囲気が変わります。
Q. 何を持っていけばいい?
A. 動きやすい服装と、ちょっとの好奇心。シューズも開脚のスキルも不要です。
ここは「柔らかくなってから行く場所」ではありません。
「今の身体のまま、整えていく場所」です。
もし、少しでも心が動いたら。
それは、来るサイン。
あなたの“今”を、そのまま連れてきてください。
スタジオでお会いできるのを楽しみにしています🕊️