【以下ニュースソース引用】

夢の意味を調べるのはダメ!ストレスで嫌な夢ばかり見るときの対処法

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ウィメンズヘルス

Getty Images

 

最近、ルームメイトと私に新たな日課ができた。

 

それは、毎朝起きて眠い目をこすりながら、洗面所の前に並んで歯を磨く間に、昨晩見た夢の内容について話し合うことだ。

 

  【写真】悪夢は「幸せの前兆」だった?夢についてあなたが知らない9の真実 

 

1ヶ月前に私たちのどちらかが夢の話をし始めていたら、大層つまらなかったに違いない。

 

毎朝見た夢を誰かに語るなんて、自分に酔いしれているとしか思われない。

 

それを聞かされる相手は不運なだけだ。

 

 それはさておき、ルームメイトと私は、実生活で恐怖の2週間を過ごした。

 

オンラインでは共有することさえ許されないほどの恐ろしいことが、私たちの周りで立て続けに起こり始めたのだ。

 

 その頃から、奇妙な夢を見るようになった。

 

最初の夢では、私が流産したとてもリアルな光景が流れていた。

 

その出血はあまりにも悲惨で、思い返すだけでもゾッとする。

 

私は妊娠もしていないし、妊娠する予定もない。その夢が悍ましすぎて、ルームメイトが「昨夜は眠れた?」と尋ねてくれたとき、私は夢の一部始終を彼女にすべて話した。

 

 その翌朝、ルームメイトは私たちがふたりで殺人を犯した夢を見たと打ち明けてきた。

 

夢の内容は、まさにお互いが共有し合うべき価値のあるストーリーでしかなかった。

 

こうして明くる日も明くる日も、昨晩見た映画のような夢のストーリーを洗面所で語り合う日々が続いている。

 

 今回はそんな嫌な夢を見る理由と対処法についてイギリスウィメンズヘルスよりご紹介。

ストレスが原因で奇妙な夢を見ることはある?

人生の困難な時期に、奇妙で恐ろしい夢を何度も見るようになったのは私とルームメイトに限った話ではなかった。

 

全般性不安障害のある人は、そうでない人に比べて怖い夢を見る確率が3倍高いことがわかっている。

 

学術誌『Behaviour & Sleep Medicine journal』に掲載された研究では、不安に悩まされている参加者の22%が、狂気じみた夢を少なくとも週に1度は見ていることが発覚している。

 

一方で、不安症状のない参加者は、わずか6%であったそう。

 

 「ストレスは悪夢を見る頻度を増加させますが、そうした夢のすべてが悪夢というわけではありません」と説明するのは、『Sleep Sense』を著書に持つ睡眠専門家のカット・リスター博士。

 

「悪夢の内容は、実際にストレスを感じている内容とは異なる場合もありますが、通常は実際にあなたが現実で体験している感情的なトーンを反映しています」

 

 例えば、現実で裏切られたと感じていると、夢の中でも裏切りのシーンが出てくることはあるけれど、それは通常、実際の自分の感情とはまったく異なる、論理に欠けた形で現れることが多いという。

 

ストレスフルな夢を見る理由とは?

Getty Images

 

多大なストレスを抱える時期に奇妙で暴力的な夢を見る理由の一つは、その感情によって脳が急速眼球運動(レム)睡眠に通常よりも長く留まるから。

 

レム睡眠は夢を見る睡眠段階であるため、ストレスを抱える時期ほど夢をよく見るようになり、これがとくに奇妙な夢を見る確率を高めている。

 

 でも、こうした影響はおそらく偶然ではない。『Dreams: The Basics』の著者で精神科医のデイル・マサーズ医師が言うには、夢にも目的がある。

 

だからこそ、私たちが精神的に圧倒されているときに夢を見る時間が増えるのにも理由があるのだという。 

 

「夢は、私たちの潜在意識から顕在意識への象徴的なコミュニケーションです」とマサーズ医師。

 

「ですから、私たちは夢を見た直後に一瞬目を覚まし、意識に取り込んでから、再び眠りについているのです」

マサーズ医師が解説する、夢を見る3つの主な理由

1. 記憶を形成し、定着させるため

 

 「新しいことを学んだ後で眠ることができれば、記憶はもっとも定着します。

 

夢の中で古い記憶を振り返り、それを再構築し、新しい情報と結びつけています。

 

また、必要のない記憶は消去が行われることもあります。

 

これはとくに、苦痛を伴う感情的な体験を解決するために重要です。

 

つまり、重度のトラウマを経験し、それに関する夢を見ることができなければ、その問題が解決されることは決してないのです」

 

 2. 共感を学ぶため

 

 「これは正常な感情の発達において不可欠であり、夢が果たすもっとも重要な機能です。

 

夢には、不安や恐怖、恐れのような強い感情が含まれます。

 

これは、潜在意識がこれらの感情に取り組み、統合させることで、私たちは感情的な問題に対する新たな解決策を夢の中で見つけることができたり、自我の意識と自己の認識を発展させていけるのです。

 

これはよく逆説的な方法で起こります。

 

夢は、夢で見るものとその逆の両方を意味します。

 

例えば、虎の夢は怖いしれませんが、同時に虎のような勇気が必要だと示唆していることがあります」

 

 3. 創造的に問題を解決するため

 

 「これには多くの例があり、ポール・マッカートニーの名曲「Yesterday」は、本人が寝ている間に作られたようです。

 

多くの科学的発見もまた、夢の中で答えを見て成されている事例はたくさんあります。

 

作家たちは、プロットを作るために夢を利用しているようです。

 

マロリー・ブラックマンは、小説『Noughts and Crosses(コーラムとセフィーの物語~引き裂かれた絆~)』の結末を夢で見て、想像していた結末と違っていたので混乱したと話しています」 こうした要因を考慮してみると、ストレスやトラウマ、不安を抱える時期に嫌というほど夢を見るのは理にかなっている。

 

 「実生活でストレスに感じている出来事、またはその経験から形成される記憶は、コルチゾールなどの神経伝達物質と何らかの形で“タグ付け”されている可能性があります。

 

そして、これらの記憶は夜の夢を通じてさらなる処理が行われる必要があり、脳が睡眠中に行う作業が増えることを強調できるでしょう」とリスター医師。 

 

おそらく、夢とストレスに関するベストな問いかけは、「ストレスが夢に与える影響は何か」ではなく、「夢がストレスに与える影響は何か」である。

 

2022年の研究によると、悪夢を見る頻度が高いと報告した学生ほど、実生活でストレス管理がうまくできていることがわかった。

 

一方で別の論文によると、うつ病患者は夢の記憶が34%減少することが判明している。

 

 「夢は出来事を処理し、前回はストレスをどう対処したかという記憶と結びつけて、ストレスに対する感情を過去に感じたすべてのストレスとつなげているのです」とマサーズ医師。

 

「心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しむ兵士たちは、現実で目にしたものを夢で見ることがまったくできないことがあります。

 

これは厄介なことです。

 

一度夢を見ることを学べると、生存者への罪悪感やトラウマの処理を開始できるようになります」

ストレスで嫌な夢ばかり見るときの対処法

Getty Images

 

ストレスによる夢から目を覚ますのは恐ろしい瞬間でもある。

 

ある研究によると、悪夢を見ることが役立つ場合もあるが、それを予期していなかったり、悪夢を見る理由や背景を理解していなければ、強い不安感を引き起こすことがある。

 

 夢で見たイメージがあなたを悩ませているなら、「自分を思いやるように」とリスター博士は伝えている。

 

それが特定の感情を呼び起こす引き金になることもあれば、ストレスが睡眠に影響を及ぼし、脳が考え続けることで浅い眠りの段階(レム睡眠)に長く留まり、余計に疲弊することがある。

 

だから、朝はなるべく自分の心を落ち着かせる時間を取るように心がけることが大切。

 

 グーグルで夢の意味を検索するのも控えて。「あなたの夢の解釈を他の誰かがすることはできません。

 

夢には重要な意味をもたらすシンボルなど存在せず、それぞれの夢はその時点でのあなたにとってユニークなものとなります。

 

月曜日にドラゴンの夢を見たからといって、火曜日も見たドラゴンの夢が同じ意味を持つことはありません。

 

その意味は常に変化し、時間とともに進化していくものです」とマサーズ医師。

 

 リスター博士は日々のストレス管理を勧めているが、常に簡単なことではないため、代わりに混乱や悲しみの瞬間を、平穏や喜びでバランスを取るようにしてみよう。

 

「起きている時間と寝ている時間が繰り返されるということは、起きている時間の過ごし方が夢に影響を与えているということです。

 

日中に楽しくリラックスして過ごす瞬間も、夢の一部に反映されます」 そしてもっとも重要なのは、奇妙で不愉快で狂気じみた夢を見ることを「よいこと」だと捉えること。

 

「こうした夢はマインドが出来事を処理するための自然な在り方です。

 

ストレスの夢を見ないほうが問題ですから、むしろ奨励することです」とマサーズ医師。

 

 睡眠中に処理が行われている感情を特定するために、夢を書き留める習慣が役立つと実感している人もいる。

 

そこでマサーズ医師は、その日見た夢が自分に何を伝えようとしているのか、自分に必要なことは何かと自問するように推奨している。

 

 夜中に悪夢にうなされるより、私は穏やかな夜を望んでいる。

 

でも、こうした不気味な夢が私の苦悩を解消するために脳が取り組んでいる方法だと知れて、かなり安堵している。

 

私のマインドと体が自分を守ろうとしてくれている、そして睡眠中に無料でセラピーを受けられている。

 

こんなふうに捉えることができるようになったのは、私にとって非常に価値ある学びになった。

 

 夢が平凡で、記憶にすら残らなくなったらなったで、私はルームメイトと見た夢を語り合う朝の時間が、きっと恋しくなるだろう。

 

 ※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

 

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