【以下ニュースソース引用】
おひとりさま部屋がある宿で温泉の川に浸る 栃木県・奥那須温泉「大丸温泉旅館」
温泉ビューティ研究家・トラベルジャーナリスト
日本・世界の温泉や大自然を旅して写真撮影・執筆をする旅行作家。テレビにも出演。温泉・自然・食で美 …
温泉は自然の恵み。それをとことん実感できる秘湯の宿があります。
自然湧出(ゆうしゅつ)する温泉が川となってザーザー流れる場所を棚田のようにせき止めて、湯船ひとつひとつが天然の野天風呂になっているのです。
すごい勢いで流れる温泉の川にかかる橋を渡って宿の玄関へ。
ぜいたくな自然の恵みを思う存分楽しめる夢のような秘湯です。
この奥那須温泉・大丸(おおまる)温泉旅館(栃木県那須町)に、ひとり宿泊の部屋ができたのでさっそく泊まりに行きました。
■連載「楽しいひとり温泉」は、国内外の温泉をめぐり、温泉・自然・食で美しくなる旅を研究する筆者が、テーマごとにひとり温泉にぴったりなお宿を紹介します。
自然湧出する温泉が川になって流れている
山からとめどなくあふれ出る自然湧出の温泉を1段、2段、3段、4段とせき止めて、それぞれが露天風呂になっています。
最上流「山ゆりの湯」は女性専用として仕切られており、その先3段は混浴露天風呂で、専用の湯あみ着が用意され、男女それぞれの内湯から入ることができます。
山に刺した竹筒から源泉がかけ流され、玉砂利ひとつひとつの紋様まで見えるほどの清らかな透明度です。
青空の下で生まれたての湯につかれば、体の細胞のひとつひとつが洗われていくような気持ちになります。
女性専用ゾーンにあるもうひとつの露天風呂「石楠花(しゃくなげ)の湯」は、深くてたっぷりの湯船。
新鮮な湯の、きめ細かな滑らかさをより感じることができました。
那須御用邸へも引かれている桜の湯源泉と、山からあふれ出る川の湯源泉を駆使して適温に調整し、露天風呂も内湯もザーザーと流れ出るほどかけ流し。
泉質は単純温泉で、自律神経を整えて心地よい眠りへ導く癒やしの湯。
桜の湯源泉は、肌へ潤いを運ぶ「メタけい酸」を319mg/kgも含有する美肌の味方でもあります。
365日ひとりで泊まれる部屋がある
和室を改装してクイーンサイズのベッドをしつらえた、おひとりさま部屋が4室あります。
窓辺の椅子からは標高1,300mから見渡す那須高原の街や時には雲海が眺められます。
部屋には、旅ごころをそそる書斎デスクがあります。
Wi-Fiも完備で、いざとなればちょっと仕事もできちゃいますが、今日は全てを忘れて、ここにしかない温泉を楽しみたいと思います。
薬草オイルトリートメントですっきり
ロビーではコーヒーやフルーツウォーターなどが自由に楽しめます。
温泉は飲むこともでき、館内に飲泉所があります。
優しい白湯(さゆ)のような、ほかほかの温泉をちびちびと味わい、内臓をあたためます。
驚いたのは、セラピーサロンができたこと。
事前予約をすればチェックイン前の時間に受けることもできます。
普通のもみほぐし施術もありますが、アーユルヴェーダの薬草オイルの施術もあり、興味津々で受けてみることにしました。
日頃の状態や体のコリなどを伝えて、薬草オイルを選び施術開始。
アーユルヴェーダ式の特徴は、あったかいオイルをたっぷりと使い、肌へしみ込んだ薬草オイルが体内の流しきれなかった老廃物を運び出す助けをしてくれるのだとか。
施術後は、ひたすら温泉と飲泉。
驚くほど汗をかいてスッキリできました。
栃木の黒毛和牛で源泉しゃぶしゃぶ
個室スタイルの食事処で、ひとり旅の食事も気兼ねなくくつろげます。
テーブルにタブレットがあって、飲み物はそこからオーダーできるのもイマドキで気楽。
メインは牛しゃぶなので、那須ワインにしようかな。
宿の名物「大丸温泉源泉しゃぶしゃぶ」。
二つに仕切られた鍋の左側は源泉で、とちぎ和牛をしゃぶしゃぶすると、とろけるうまみと肉の甘みが増して絶品。
右側は薬膳風塩スープで、豆苗やキノコ、ネギなどを投入しておいしく味わい尽くします。
春らしい稚アユとタケノコやフキノトウ、新じゃが揚げ。
熱々の揚げたてで運ばれます。
硫黄泉の貸し切り風呂と朝ごはん
空いていればいつでも無料で入れる貸し切り風呂「奥の湯」は、那須湯本の奥の沢噴気泉と川の湯のミックス。
泉質は、単純硫黄温泉で血行促進の湯。
違う泉質に入れるのも楽しくて、家族そろって入れるほどの広い内湯をひとり占めして、ぜいたくな朝湯を楽しみました。
朝ごはんも個室食事処でのんびり。
那須牧場の牛乳や温泉たまご、具だくさんのおみそ汁、なますや煮物、サラダなど野菜もたっぷりです。
駅からワンコイン 秘湯ながらアクセスも楽々
秘湯でも公共交通で行ける楽々アクセスは大きなポイント。
那須塩原駅や黒磯駅からの路線バスが、宿泊者は宿へ事前予約して、往復ともにワンコイン(各500円)で利用できる制度があります。
チェックインやチェックアウトの時間には1時間ごとにバスがあるし、何も気にせずぼんやり温泉に浸る旅にぴったりです。
【取材協力】栃木県・奥那須温泉 大丸温泉旅館 https://www.omaru.co.jp/
■「楽しいひとり温泉」ポイント
1.365日おひとりさま部屋
2.野天湯気分の川の湯
3.公共交通で行ける秘湯
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