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家族に「あれ、いつもと違う?」と感じたら。知っておきたい接し方5つのポイント【うつ・メンタル不調・心の病に】

2024.04.09

 

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夫やパートナー、子どもが「なんだか元気がないな」「いつもと違うな」と感じたとき、どのように接すればいいのでしょう?

 

 メンタルが落ちている家族への接し方の基本を、精神科医の浅井逸郎先生に教えていただきました。
 

知っておくと安心 元気がない家族への5つの接し方


家族とのだんらんやスキンシップ、心許せる会話は、愛情ホルモン「オキシトシン」の分泌を促します。

 

「オキシトシン」は、不安や恐怖心をやわらげ、情緒を安定させる働きが。特別なことをしなくても、家族がそばにいるだけで大きな助けとなり、家族とのふれあいは、メンタル不調を回復させる特効薬ということを覚えておきましょう。

 

いつもどおり生活する

過剰に心配したり、無理に明るく振る舞ったりすると、かえって重荷に感じられてしまいます。

 

ふだんと変わらない様子で接し、「おはよう」「おかえり」のあいさつや天気の話など、ごく普通の会話を心がけましょう。

 

家族の行事も中止しないでOK。行事に参加するかどうかは本人に確認して。
 

そばにいてやさしく見守る

 

本人がつらそうなときは、あれこれ構わず、そっとしておくのが基本。

 

「心配しているよ」「いつでも話を聞くよ」という気持ちを伝えて見守りましょう。

 

本人からの要望があれば答えてあげるくらいのスタンスがベストです。
 

まずは休息をとらせる

心の疲れを取るには、何よりも休息をとることが最重要。

 

外出や人との交流はできるだけ避け、睡眠を充分にとることで体と脳が休まり、メンタルの回復につながります。

 

一日じゅう横になっていたり、寝ていることもありますが、回復のために必要な休息をとっていると思ってください。

ポイント


昼間寝ていて夜起きている「昼夜逆転」の状態になっていたら、朝決まった時間に起こしてあげて。

 

体内時計を整えることで、メンタルを安定させる脳内ホルモンが出やすくなります。
 

家事・育児の負担を減らす


夫と家事や育児を分担している場合、家の中での負担を最小限にして、休養に専念してもらいましょう。

 

ただし、妻に負担が集中しないよう、その期間は外注の家事・育児サービスを頼んだり、他の人の助けを借りるなどの割り切りも必要です。
 

できるだけ静かな環境をつくる

大きな音や騒音は、メンタル不調の人にとって大きなストレスに。

 

テレビを大音量でつけっぱなしにしない、目の前で大声で言い争わないなどの配慮を。

 

教えてくれたのは…浅井逸郎先生

精神科医。医療法人社団ハートクリニック理事長。薬物療法、認知行動療法、リラクセーション、カウンセリングなどデータに基づいた治療を総合的に行う。クリニックでは家族向けの勉強会も定期的に開催。著書に『「うつ病の夫」に妻がすべきこと、してはいけないこと』(大和出版)など。


心が不安定な家族を支えるためには、自分の心身もすこやかであることも同じくらい重要です。意識して休息を取ったり、一人で抱え込まずに病院に相談してみるのも。

『オレンジページ』2024年4月17日号より

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監修/浅井逸郎

 

 イラスト/今井久恵

 

 文/編集部・屋代