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「どのように死にたいか」という問題に向き合うと「なぜ生きるのか」が分かる

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現代ビジネス

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 全米を代表するエリート大学の学生たちが、死を身近に感じるレッスンを受けることで、自らも語り、そして変容し成長していく。実際の感動の授業を再現。

 

 スティーブン・マーフィ重松氏は、スタンフォード大学でマインドフルネスやEQでグローバルスキルや多様性を高める専門家として知られる。

 

そんな著者の『スタンフォード大学 いのちと死の授業』から、すべての年代の人々へ向けて「よりよい生き方」へのガイドとなり得る章をご紹介します。

 

 前編記事<「人生を終わらせる決心」について考えるとき「人生を生きる決心」も考える【スタンフォード大学いのちの授業】>

 

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「人生を終わらせる決心」について考えるとき「人生を生きる決心」も考える

生きる意志

Photo by iStock

 

 41歳でこの世を去った友人のアナはこう言いました。

 

  「全部使い尽くして逝きたい、力を振り絞った最後のすべての呼吸を出して、体を疲れさせ、使い尽くしてしまって」。

 

私はこの考えが好きです。

 

  彼女の後に残された双子のイサは次のように書いています。

 

  私に呼吸することができるなら、危険を冒して山へ行き、泳いで、バグパイプをして、世界に浸り、人々の擁護活動に取り組み、それから、アナをしのんでできることをなんでもするつもりです。

 

私はまだ生きていきます。

 

これからも喜びを見つけます。

 

  私はヘンリー・デイヴィッド・ソローのように生きたいと思っています。

 

深く生きて、人生の髄をすべて吸い尽くしたいと思いました。

 

たくましく、スパルタのように生きて、人生でないものすべてを退散させ、死ぬときに自分は生きていなかったと知ることのないようにしたい、そう願いました。

生きる目的はどこにあるのか

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 自殺願望はなくても、死ぬことと無意味さを同じと考え、死への不安に悩まされる人がいます。

 

私がカウンセリングをしたマーサという女性は、私たちは誰でも死ぬ運命にあるのに生きる目的がどこにあるのかと、繰り返し聞いていました。

 

私は彼女に、あなたの娘さんからそう聞かれたらどう答えますか、と尋ねました。 

 

 彼女はこう答えました。

 

「生きることで経験する多くの喜びや、森の美しさ、友達や家族と過ごす楽しさ、愛を他の人たちに広げたり、世界をより良い場所にしておくことの至福について話します」 

 

 自分の娘が人生の意味を見つけられるにはどうすれば良いかと考えた自分から出てきた言葉に、マーサ自身が驚きました。

 

  どのように死にたいかという問題に向き合うことで、なぜ生きるのかを思い出すことができます。

 

どんな希望・望み・人々が、私たちを生かしているのか。

 

みんな、バケットリストを作っているのでしょうか。

 

私個人は、やりたいことのリストを作っていません。

 

ただ、ありたいだけです。

 

自分が何をするよう求められているかを意識して、その招きに耳を傾けて従う勇気を持ち、自分や他の人をその方向に導くよう努めているのです。

 

  私が生きることを選ぶ理由は愛です。以前は残りの年数を考えていたものです。

 

今では、月ごと、週ごと、1日ごとです。辛すぎて、これ以上生きるのが耐えられなくなる日が私にも来るかもしれません。

 

ですが、そのときまでは毎日を、その貴重さとその過ぎてゆく速さにマインドフルになって生きようと思います。

 

そして私の番が来たときには、優雅さと威厳を持ちながら、何も心配ないと信じてここを旅立ちたいと願うのです。

 

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 ■エクササイズ この質問を考えてみましょう。

 

 私を生かし続けているのはなんですか。

 

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スティーブン・マーフィ重松(心理学者)

 

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