【以下ニュースソース引用】
大人の発達障害――仕事をスムーズに進めるための時間管理術【時間が守れない人必見!】
配信
----------
仕事がうまく進まない、対人関係が苦手、自己管理できない……
発達障害の人に起こりがちなトラブルについて、解決策を専門医が解説した『大人の発達障害 働き方のコツがわかる本』。
時間管理やミスを防ぐ方法、集中力の持続方法や伝え方など具体的な方法を分かりやすく解説した本書から、仕事をスムーズに進めるためのスケジュール管理方法をご紹介!
前編記事<発達障害の人がスムーズに仕事を進めるために――スケジュール管理の方法を徹底解説>
----------
1週間単位 1ヵ月単位の予定を組む
やることや予定を記入するリストを「TODOリスト」といい、仕事を計画的に進めるためにも、約束を忘れないためにも、小さい手帳などを利用して作成している人は多いようです。
いろいろなタイプの手帳がありますが、発達障害の人には1週間単位のものがおすすめです。
長期的な計画をみるのが苦手なら、1ヵ月単位の手帳でつくりましょう。
どちらの場合も、1日の予定は、TODOリストとは別に「朝イチ」でマインドマップやマイ・スケジュールをつくります(前編記事参照)。
リストを見るのは自分だけですから、自由につくってかまいません。リストに書くことや見ることを忘れないように、見やすく楽しいリストにするといいでしょう。
----------
TODOリスト ノートや手帳を利用してリストをつくります。
広げた見開きページが1週間単位になるようにつくると使いやすいでしょう。
余白にメモ欄があると便利です。
1ヵ月単位のリストなら、全体をつかむ力もついてきます。
----------
★注意点
(1)つめこまない
ADHDの人は、仕事をつめこみすぎる傾向があるので、リストには余裕をもたせる
(2)開きたくなるように
メモやチェックを忘れないために、開きたくなるような楽しいリストにしよう
(3)重要なものだけ
記入しすぎる傾向がある。
書き込みが多いと混乱のもと。重要なものを単語で記入する
時間を守るためにしたいこと
仕事がうまく進められないのは、仕事を先延ばしにする、やるべきことが間に合わない、遅刻が多いなど、時間の管理が苦手なことが影響しています。
これは時間感覚の問題が要因のことがあります。
健常者とは時間の感じ方が違うのです。
そのため、作業時間の見込みが立てられません。
例えば30分といっても、感じ方がずれる人もいるし、さっぱりわからないという人もいます。
また、細部にこだわりすぎて作業が進まない、時間を忘れるほど集中しているなどの原因もあります。
ほかにも時間を守れない原因はいくつかあるので、まず自分なりの原因をつきとめるのが先。
そのうえで、対策を考えます。次のような原因と対策が挙げられます。
----------
原因―時間感覚の問題
時間の感じ方に問題があり、作業時間の見込みが立てられない。
----------
(対策1)
日常的な作業をおこなうとき、どのくらいの時間がかかるか、はかってみる。
食事、入浴など生活感覚でつかむ。洗面、歯磨き、髪をとかすなど細かく区切らず、朝洗面所にいる時間ぐらいの、大まかな枠ではかる。
(対策2)
30分など時間を設定してアラームを鳴らし、体感する。
(対策3)アナログ時計にする。アナログ時計なら、針の動きから、時間を目でとらえることができる。
目につくところにかけておこう。
(対策4)
スケジュールを組むとき、忘れ物や探し物などのトラブルが起こることを前提にして、そのための時間をとった予定を立てる。
----------
原因―次の行動にうつれない
先延ばししたり、優先順位がわからなかったりする。
----------
(対策)
スケジュール管理(前編参照)や先延ばしグセの問題への対策を参考に。
----------
原因―忘れ物や探し物で時間をロスする
仕事を始めようとすると、まず道具や書類を探す羽目に陥る。
探しても見つからないこともある。
----------
(対策)
片づけや処分など、ものの管理をしっかりすることで、時間のロスがなくなり、時間の管理ができるようになる。
----------
原因―気分がうつる
職場に着ていく服が決められない、朝食が決められないなど、遅刻の原因が、朝のしたくをしているうちに気分がうつること。
----------
(対策)休日最後の夜に、翌週の服をすべて決めて、ハンガーにつるしておく。
朝食は毎日同じメニューにする。
----------
原因―生活リズムが乱れている
遅刻の原因として、昨晩寝るのが遅くて朝起きられなかったなど、睡眠や食事の時間がずれていることがある。
----------
(対策)就寝と食事の時間を決めて守る。
まずは夜更かしをやめる。
----------
原因―時間の逆算ができない
締め切りから逆算してスケジュールを立てることができない。
----------
(対策)時間の感覚をつかむ(前ページの対策1~4参照)。
あるいは、同じ作業をする人と一緒に行動する。
太田 晴久(昭和大学附属烏山病院発達障害医療研究所所長)
【関連記事】