【以下ニュースソース引用】
あの時からずっと変わらず 永瀬正敏が撮った韓国(252)
![永瀬正敏](https://www.asahicom.jp/and/data/wp-content/uploads/2021/04/048aebdec2ecc8919fc00c0dd50a8d38.jpg)
俳優・写真家
1966年生まれ、宮崎県出身。1983年、映画「ションベン・ライダー」でデビュー。「息子」(91 …
国際的俳優で、写真家としても活躍する永瀬正敏さんが、世界各地でカメラに収めた写真の数々を、エピソードとともに紹介する連載です。
つづる思いに光る感性は、二つの顔を持ったアーティストならでは。
今回も韓国での一枚。
ずっと変わらないこととは?
![あの時からずっと変わらず 永瀬正敏が撮った韓国(252)](https://www.asahicom.jp/and/data/wp-content/uploads/2024/02/812cedc2c6e270702dbcf74c8afb47ef.jpg)
韓国に初めてお邪魔したのは、
ソウル・オリンピックが開催される数年前だった。
僕はすでに役者は始めていたが、当時はまだ学生でもあった。
ソウル・オリンピックの開催へ向けて
街、いや国全体が活気を帯びていた気がする。
メインスタジアム周辺だっただろうか?
軍人さんが小脇にライフル(?)を抱え警備につかれていて、
あちらこちらで街の整備がなされていたように記憶している。
僕はといえば、メインストリートから少し離れた路地にある、
庶民的なスーパー(デパート?)を見つけ、
『鉄腕アトム』の韓国語バージョンのカセットテープ(若い方々分かります?)
を視聴してほくそ笑んだり。
世界的な作品を数々送り出している、
日本にもアミューズメントパークがある、
あの大企業の韓国版の絵本を目にして喜んだり。
韓国の音楽シーンを彩るアーティストたちの、
アルバムなんかを手に取ったりして楽しんでいた。
今思えばあの当時から、やはり華やかなメインストリートより、
少し寂れた路地の方が僕は好きだったんだろう。
いや、落ち着くのか。
こちらの写真も韓国プチョンのある雑居ビルを切り取ったもの。
決してプチョンを代表するような建物ではないが、
そういうものに、なぜかいつも色香を感じてしまう。
あの時からずっと変わらず。