【以下ニュースソース引用】
燻製の香りがたまらない! 自家製ベーコン
料理家・フードコーディネーター
レストランやカフェ勤務を経て独立。季節の食材を使ったやさしい味の料理が評判を呼び、雑誌や広告など …
写真家
スポーツ誌、カルチャー誌、女性誌などで活躍。また、広告やカタログ、CDジャケット、俳優の写真集な …
ライター・編集者
1980年兵庫県生まれ。出版社勤務を経て独立。山岳や自然、動物、旅などにまつわる雑誌、書籍の編集 …
料理家・冷水希三子(ひやみず・きみこ)さんがリクエストに応えて料理を作ってくださるという夢の連載。
今回は自宅でつくる手作りのベーコンにチャレンジ。少し手間はかかりますが、驚くほどおいしいので、ぜひ試してみてください。
―― 冷水先生、こんにちは。立春を過ぎましたが、先日は東京でも雪が降ったりと、まだ寒さが残る日もありますね。
冷水 久しぶりの雪で、びっくりしました!
―― 寒い日は家でぬくぬく過ごしたいものです……。
冷水 おうちでゆっくりお料理するのも、いい時間ですよ〜。
―― たしかに! 冬はちょっと手間のかかるお料理をするには、うってつけの季節ですね。今
日は何か、そんなお料理を作ってみるのはどうでしょうか?
冷水 時間がある時に、じっくり取り組める料理ですか?
―― はい。たとえば……普段はお店で買っているけど、いっちょ自家製してみるか!っていう感じの(笑)。
冷水 う〜ん、パンとか?
でもパンは専門の方に教えてもらうのが一番ですからね、私の出る幕じゃないです(笑)。
―― 私、ここ数年でキャンプに目覚めたのですが、先輩たちがよく屋外で燻製(くんせい)を作っているんですよ。
実験みたいで面白いな〜と思っていて、何か燻製的なものを自宅で作るのはどうでしょうか?
冷水 燻製といえば……ベーコンなんてどうでしょう?
―― 自宅でベーコンが作れるんですか!? それはすごく興味あります!
冷水 ちょっと時間がかかりますが、そんなに難しいことはないですよ。
燻製に使うお鍋ににおいがついて取れないという難点があるくらいで。
―― ぜひ、教えてください!
冷水 わかりました。じゃあまずは必要な道具から説明しますね。
さっき言った通り、燻製に使う鍋はにおいがついて取れないので、それでもいいやと思える深めの鍋を用意してください。
あとは鍋の中に入れられる脚付きの網も必要です。
中華鍋に網を入れ、ボウルなどでふたをしても良いです。燻製用のチップは言わずもがなですね。
―― 脚付きの網だけ手に入れないといけませんが、ネットなどで買えそうです。
冷水 一番時間がかかるのは豚肉の準備です。
豚バラブロックに塩と砂糖をもみ込んで、ジッパー付きの密閉袋に入れて2日ほど冷蔵庫で寝かせます。空気をしっかり抜いて密閉してくださいね。
―― おいしくなるための熟成期間ですね!
冷水 2日経ったら袋から取り出して、肉から出たドリップや水分をさっと洗い流します。
しっかりと水気を拭いたら、お皿やバットの上に網を置いて、その上に豚肉をのせてください。
今度はラップなどをかけずに、このまま冷蔵庫で半日〜1日寝かせます。
―― ラップなしですか!? カピカピになっちゃいそうで不安です……。
冷水 カピカピにはなりませんが、この工程の目的は肉を乾燥させることなんです。
肉の表面が乾いていないと、せっかくの燻製香がつかないんです。
―― そうなんですか! 乾燥は燻製に欠かせない工程なんですね。
冷水 お肉がしっかり乾燥したら、ここから楽しい燻製タイムです。
まず鍋の底にアルミホイルを敷いて、その上にチップを入れます。
―― キャンプみたいでワクワクします!
冷水 ここからの手順を間違わないでくださいね。
チップを入れたら、その上にくしゃくしゃにしてから開いたアルミホイルをのせて、チップを覆ってください。
アルミホイルでチップをサンドするような感じです。
その上に脚付きの網をセットして、豚肉をのせてください。
―― 香りの元となるチップをアルミホイルでサンドしちゃって、大丈夫なんですか!?
冷水 チップを覆っているアルミホイルは一度くしゃくしゃにしているので、鍋肌の隙間からいい香りの煙が立ち上ってきます。
だからしっかりと香りがつきますよ。
―― そもそも、なぜアルミホイルでチップを覆う必要があるんですか?
冷水 燻製中、豚バラからは脂がポタポタと落ちてくるのですが、それがチップにかかると燃えてしまうことがあるんです。
その煙が鍋に充満すると、せっかくの燻製香が台無しになってしまいますからね。
―― なるほど! 豚バラは脂がたっぷりですものね。
冷水 ここまでセットできたら、あとは火にかけるだけです。
ふたをして強火にかけると煙が出てきますので、5分ほどそのままにして、その後は弱火にして40分ほど燻製します。
―― あとはほったらかしでいいんですね、これは楽ちんだ〜。
冷水 空いたスペースがあれば、ゆで卵やチーズなど、好みの食材を一緒に燻製してもいいですよ。
―― わ〜、それは楽しいですね!
冷水 今日はシンプルに塩と砂糖だけで下準備しましたが、冷蔵庫で寝かせる際に好みのハーブを入れると、また違った風味を楽しめますからね。
―― 本当に実験みたいですね。何度か作って、自分好みの香りや風味を見つけるのも面白そうです。
冷水 さあ、そろそろいい感じじゃないでしょうか? ふたを開けてみてください。
―― うわ〜! すっごくいい香りです……。
お肉もいい感じに色付いています。
冷水 粗熱が取れてから薄くスライスするのですが、熱々の状態もすごくおいしいので、少し味見してみませんか?
―― 口に入れた瞬間の燻製香がすごいですね!
豚肉の脂がとろけて、なんだかチャーシューみたいな感じです。
ビールのおつまみに最適ですね、これは(笑)。
冷水 おいしくて、スライスするまでに全部食べてしまいたくなりますよね(笑)。
そこはグッと我慢して、冷めたら好みの厚さにスライスしましょう。
1週間ほどなら冷蔵保存できますし、冷凍保存ならもっと長く楽しめます。
―― 市販のものには燻製香はほとんどありませんけど、自家製だとこんなに香り高いベーコンが楽しめるんですね。
もう市販品には戻れません……。
冷水 加工肉には保存料や着色料がたくさん使われているので、そういう面でも自家製は安心ですよね。
もちろん、何よりおいしいですからね。シンプルなベーコンエッグでも、すごく贅沢な気分を味わえますよ。
―― 超ぜいたくな朝食ですね!
冷水 燻製の香りがしっかりしているので、ほんの少しスープの具に使うだけでも味のアクセントになります。
あとはポテトサラダやカルボナーラなどに入れても、おいしいです。
―― いつもの料理がワンランクアップする自家製ベーコン、これは作らない手はないですね!
冷水 お鍋ににおいがつくことだけは忘れないでくださいね〜!
自家製ベーコン
材料
-
豚バラ肉ブロック
500g程度
-
塩
豚バラ肉の1.5%
-
砂糖
塩の50%
-
桜などの燻製用のチップ
大さじ3
必要な道具
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アルミホイル
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鍋に入るサイズの脚付きの網
-
燻製のにおいがついてもいい鍋
- 豚バラ肉ブロックに塩と砂糖をもみ込む。ジッパー付き密閉袋に入れて空気を抜き、2日間冷蔵庫で寝かす。
- 1.の豚バラ肉をサッと洗って水気を拭き、網などにのせて冷蔵庫で半日~1日乾かす。*この時、ラップなどはかけない。
- 深さのある鍋の底にアルミホイルを敷き、その上に燻製用のチップをのせる。くしゃくしゃにして広げたアルミホイルでチップを覆ってから、脚付きの網を置く。網の上に豚バラをのせ、ふたをして強火にかける。煙が出てきて5分ほど経ったら弱火にして40分ほど燻製する。
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