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発達障害グレーの私…「育児への影響」が不安になり涙。その時救われた“医師の言葉”<漫画>

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 イラストレーターのはなゆいさんは、著書の『ただのぽんこつ母さんだと思っていたらADHDグレーでした。』(はちみつコミックエッセイ)でADHDグレーであることを告白しています。 

 

【マンガ】『ただのぽんこつ母さんだと思っていたらADHDグレーでした。』を読む 

 

 ADHDだと分かったことで自身の苦手分野を把握し、自分でフォローするための対策を考えるようになっていきます。

 

  今回は、本書から3話を紹介。物忘れ対策や、スケジュールミスの防止策など、ADHDの困りごとの対策について聞きました。

ADHDの困りごと対策のコツ

――ADHDの困りごとの対策として、普段からやっていることはありますか?

 

 はなゆい:私はADHDの特性の1つである「衝動性」があるので、「やりたい」と思ったことを衝動的にやって失敗することがあります。

 

それを止めるために実践している方法があります。

 

 私の場合は、衝動が起きているときに頭の中で、「その行為をしている自分」を想像しているんです。

 

想像することで、「やりたい!」という気持ちが強くなり自分を止められなくなるのだと思います。

 

だから、逆に「衝動を止めている自分」を想像すると、止められる可能性が高いということに気づきました。

 

 例えば、仕事があるのに「スマホを見たい」という気持ちが止められない場合は、「スマホを見ずに仕事をしている自分」を頭の中でイメージすると止められることが多いです。

 

 ――ADHDの「過集中(やりたいと感じたことをやり続けてしまうこと)」の対策としては、どんな対策が最も効果がありましたか?

 

 はなゆい:のめり込んではいけないときに、「自分は夢中になるとやめられなくなる体質である」と認識することが一番効果があります。

 

慎重になるというか、「気をつけろ~気をつけろ~」と言いながらグラグラする橋を渡っているような感覚です。

 

心の中で念じる時もありますが、家では声に出して言ってます。

周りの人に協力してもらうことも大切

――仕事関係では、どんな対策をしていますか?

 

 はなゆい:一番気にしてるのはメールの文面です。

 

失礼がないか、伝わる文面になっているか、日付は間違っていないかなどはいつもドキドキしています。

 

印刷して、紙で確認して、それでも心配な時は夫に確認してもらっています。

 

 第三者に話したり見せたりすると自分でも気づけることが多いので、不安なことは一人で抱え込まないことが大事だと思っています。

 

 ――「探し物が苦手」という困りごとについて、「白いものが見つけにくいため、よく使うものは色付きにする」という対策が新鮮でした。

 

現在もこの対策を続けているのでしょうか?

 

 はなゆい:私はよく使うものではなく、「よく失くすもの」を目立つ色にしています。

 

そのため、自分の日常を観察するのが大事だと思います。

 

どんな時にどんな物を失くしやすいのかを把握するのが重要なんです。

 

 そこから、「どうやったら発見しやすくなるか」を考えます。

 

そのため、すべてのものに色を付けることで対策するわけではなく、音で分かるようにしたり、置き場所を工夫したり、物によって対策はさまざまです。

 

 ――記憶の整理が苦手なために「似たように感じるものを勘違いしてしまう」と描かれていました。

 

そのことで失敗したことはありますか?

 

 はなゆい:子どもが通っている幼稚園は園児たちが下の名前で呼び合ってるのですが、似てる名前が多いので、「〇〇ちゃんママ」と呼ぶ際に名前を間違えてしまいます。

 

「一度間違えたら黄色信号、2回やったらもうアウト!」だと思っているので、黄色信号が点灯したら、名前を呼べなくなってしまうんです。 

 

そのため主語が抜けたまま会話をして、相手を混乱させたり、意図したことが伝わらなかったりします。

 

それでも間違えるのを恐れて呼びかけられないので、ずっと話したいことが話せないままになっていることがあります……。

 

自分の特性に向き合い、子育てで意識するようになったこと

――ご自身のことで今後対策していきたいことはありますか?

 

 はなゆい:お金の管理がものすごく苦手なんです。

 

夫にお任せだったのですが、今後はお金の勉強や管理を自分でもやってみたいと思っています。

 

 ――お子さんのために活用している対策はありますか?

 

 はなゆい:長女も私も絵を描くことが好きなので、今日の予定や日常的にやってほしいことは、シンプルなピクトグラムっぽい絵で描いて貼っておくようにしています。

 

 あとは、テレビを見続けないように、子どもが自分で使えるタイマーを活用しています。テレビなどを見る前に、どれくらいの時間見るのか自分で決めてもらって、タイマーが鳴ったら自分でやめられるようにしています。

 

 ――お子さんが2人いると学校行事や習い事などの管理が大変だと思いますが、工夫していることはありますか?

 

 はなゆい:スケジュールはすべて見えるところに貼りだし、スマホのアプリで夫と予定を共有しています。

 

アプリのリマインドだけでなく、夫の「人間リマインド」も大活躍です(笑)!

 

 ――3話ではADHDグレーの診断を受けた際、似た特性をもつ娘さんへの影響を心配していたはなゆいさんが、医師から「あなたが母親で幸運だと思う」と励まされている場面がありました。

 

自身の特性と向き合ってきた経験を、どんなふうに子育てに生かしていきたいですか?

 

 はなゆい:「責めない、否定しない、命令しない」を徹底したいです。

 

すでに社会で活動しているADHDの方に会ったこともあるのですが、自己肯定感が高い方はすごくエネルギーに満ち溢れていて活動的でした。

 

特性とうまく付き合えている感じがしましたね。苦手なことはそこそこに、本人の好きなことや得意なことをさせてあげたいですね。

 

 <取材・文/都田ミツコ> 

 

【都田ミツコ】 ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。

 

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