【以下ニュースソース引用】

精神科医が教える「メンタルにいい食事」「よくない食事」

 

ダイヤモンド・オンライン

Photo: Adobe Stock

 

 「メンタルにいい食事とよくない食事があります」 

 

そう語るのは、これまでネット上で若者を中心に1万人以上の悩みを解決してきた精神科医・いっちー氏だ。

 

「モヤモヤがなくなった」「イライラの対処法がわかった」など、感情のコントロール方法をまとめた『頭んなか「メンヘラなとき」があります。』では、どうすればめんどくさい自分を変えられるかを詳しく説明している。

 

この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、考え方次第でラクになれる方法を解説する。

 

(構成/種岡 健)

 

 ● メンタルへの影響

 

  おいしい食事ってとっても大切ですよね?

 

  食事を食べるとモチベーションも高まりますし、気持の維持や士気高揚など、「食事がメンタルヘルスに与える影響」ってじつはとても大きいんです。

 

  そんなメンタルヘルスに影響を与える、心にいい食事、悪い食事について考えてみましょう。

 

 ● 心に必要なのは「食習慣

 

  さて、あなたはこころに良い食事、そう聞いてどんなものを思い浮かべますか?

 

  野菜や果物、新鮮な魚など、さまざまな食事について思い浮かべるかもしれません。

 

  ですが、食事は毎日続けていくものです。

 

 「この食材は体にいい」と話しをされても、そればかりを食べてしまうと極端な食習慣になり、結果として体調を崩してしまいます。

 

  さらに、食事は毎日続けるものなので、同じものばかり食べていると飽きてしまい、気持ちも滅入ってしまうでしょう。

 

  そのため、食事の内容に気をつける以前に、あなたが普段何気なく考えている食事「習慣」を変えることにまず注目してください。

 

 ● バランスのよい食事は「メタ認知」から

 

  「食事はなるべくバランスよく摂りましょう」

 

  そんなありきたりな話ですが、メンタルヘルスにおいてはとても重要です。

 

  たとえば体にいいとされる「菜食主義」ですが、それが行きすぎてしまうとイライラしたり、我慢によって食事そのもののモチベーションが下がってしまいます。

 

  そのため、まずは偏食になっていないか、メタ的な視点からあなたの習慣を見直してみましょう。 

 

● 基本的には「野菜」を多めに

 

  必要な食品は、「野菜、全粒穀物、新鮮な魚、豆やナッツ、オリーブ油、低脂肪乳製品」。

 

  そんな食事が、メンタルヘルスに与える影響という意味で、さまざまな研究で評価されています。

 

  そんななかでも、炎症反応を抑えるような「地中海食」や「健康づくりのための食事パターン」など、メンタルヘルスにとっても健康に良いとされる食事がいくつかあります。

 

  とくに、「野菜を中心とした食事パターン」や「低脂肪の発酵食品」は腸内細菌を整えることで、炎症を減らして抑うつや不安などの精神症状を軽減してくれることが明らかになっています。

 

 ● 加工食品、高塩分、高脂肪は避ける 

 

 一方で、加工肉や精製穀物、お菓子やケーキ、高脂肪乳製品、バター、ジャガイモ、高脂肪の肉類など、これらの食品を多く摂取し、野菜や果物の摂取が少ない「西洋式食事パターン」では抑うつや不安などを誘発するリスクが高まると示唆されています。

 

  また、塩分が強すぎると食欲が増し、余分なカロリーや脂の摂取に繋がります。

 

  身体のなかを過度な炎症反応から守るためにも、これらの食事は基本は控えめにしましょう。

 

  ちなみに、ダイエットを成功させるためには「早寝早起き」が重要であると考えられています。

 

  夜にダラダラ起きていると、ついついカロリーを摂取してしまうからです。

 

  このように、食事を摂る「タイミング」を整えることを気をつけましょう。 

 

 お腹が空いているときに急な仕事を振られると、イライラしやすくなったりすることがありますよね。

 

  ほかにも、睡眠のすぐ前に食事を摂ると、消化が上手く行えず睡眠の質も低下してしまうと考えられています。

 

  メンタルヘルスに与える影響を整えるためにも、「なるべく規則正しい時間に食事をとる」ということが大切です。

 

 ● でも「おいしさ」もとっても大事

 

  とはいえ、体にいいことやガマンばかりを続けていても、やっぱり続けていくことはできません。

 

  心にいい食事のためには、食事の内容以上に「食習慣」が大切です。

 

心にいい食事は継続して行わなければ、効果を感じることはできません。

 

  そんな食事の習慣化のためには、やはり「おいしさ」を感じる満足感、という心の栄養が大切になります。

 

 「おいしさ」を高めるためには舌だけで楽しむのではなく、「誰かと一緒に食べる」などシチュエーションを変えてみたり、食事についての知識や食材の背景を知ったり、運動してリフレッシュしてから食べたりと、さまざまな方法で「おいしさ」を感じることができます。

 

  私たちの体は日々食べるものによってつくられます。

 

  当然、体だけでなく、あなたが持っている心もまた、食べるものに大きく影響されるでしょう。

 

  そんな食事が心に与える影響力を変えるためには、「どれだけ食事に向き合うか」が大切になります。

 

  忙しすぎる現代社会だからこそ、ただの栄養補給ではなく、「どうすればより食事を楽しめるか?」を考えてみてください。

 

 参考文献:Ye Li, Mei-Rong Lv, Yan-Jin Wei, Ling Sun, Ji-Xiang Zhang, Huai-Guo Zhang, Bin Li,Dietary patterns and depression risk: A meta-analysis,Psychiatry Research,Volume 253,2017,Pages 373-382,ISSN 0165-1781,https://doi.org/10.1016/j.psychres.2017.04.020 

 

(本稿は、『 頭んなか「メンヘラなとき」があります。』 の著者・精神科医いっちー氏が特別に書き下ろしたものです。)

 

 精神科医いっちー 本名:一林大基(いちばやし・たいき)

 

 世界初のバーチャル精神科医として活動する精神科医 1987年生まれ。昭和大学附属烏山病院精神科救急病棟にて勤務、論文を多数執筆する。SNSで情報発信をおこないながら「質問箱」にて1万件を超える質問に答え、総フォロワー数は6万人を超える。「少し病んでいるけれど誰にも相談できない」という悩みをメインに、特にSNSをよく利用する多感な時期の10~20代の若者への情報発信と支援をおこなうことで、多くの反響を得ている。「AERA」への取材に協力やNHKの番組出演などもある。

 

精神科医いっちー

 

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