今日はわが家のピアノを紹介したいと思います。



ヤマハG2 レイモンドモデル


今から65年ほど前の1956年頃に作られたピアノです。

4年ほど前に購入しました。


それまで使っていたヤマハのアップライト UX50A と入れ替えました。



私は音楽大学のピアノ専攻を卒業しています。

これを言うと驚かれることも多いのですが、音大のピアノ専攻でも自宅のピアノはアップライト、という人も少数派かもしれませんがいます。



大学にはグランドピアノの練習室があるので、私もよくそこで練習していました。


UX50A は、アップライトの中では大きなものなのですが、

いつか絶対に自分でグランドピアノを買おう! と思いながら、気がつけば大学を卒業して20年以上たっていました。


「いつかはクラウン」と同じですね 笑



それでもやっぱりグランドピアノが欲しい、という気持ちが高まって、中古でも良いものがあればと探し始めました。


先ずはどこかで実際にピアノを見てみようということで、その日は購入する予定は全くなかったのですが、

国内外を問わず様々なメーカーの中古ピアノが多く置いてある楽器店を訪ねてみました。



何台か試し弾きさせてもらい、

なるほどなぁーと思っていると、

ふと1台のピアノが目にとまりました。


オーバーホールはしてあって見た目は

綺麗でしたが、明らかに古いピアノという感じで、色はつや消しの赤茶色のグランドピアノ。

形も少し角張っていて、脚は丸みがあって。

ヤマハのレイモンドモデルという、ちょっと珍しいもので、私も見たことがありません。



お店の人も

「これはグランドピアノを持っている人が趣味で2台目として所有するようなピアノかもしれませんね」 と。



弾いてみると、とても古めかしい音がしましたが、ひとつひとつの音の粒が立ち昇るように感じて、何だかこのままずっとゆるやかに弾いていたいような、不思議な気分になりました。



そばで聴いていた旦那さんは、

「飛び出す絵本みたいだね~」

さっきまで弾いていた他のピアノの音とは全然違うと驚いていました。



ピアノとの一期一会。


中古を探していたとはいえ、まさか60年以上も昔のピアノを買うことになるとは思ってもみませんでした。



わが家に来てから4年ほどたちますが、

弾けば弾くほど豊かな音になって、愛着がわいてきます。

還暦を過ぎているピアノなので、その後いろいろな調整も必要でしたが、それはまた後日お話したいと思います。