ついに、前楽が終わってしまった。


本日(もう昨日か)、5月25日の『アルカンシェル』及び『柚香光サヨナラショー』は、ライブ配信で拝見しました。

何だかもう、胸がいっぱいで、それに関しては今はうまく言葉が見つからない。



前回の投稿が、ディナーショー。

それから今までは、割と淡々と過ごしていました。

した事と言えば、気持ちの一区切りに、と初めてお手紙書いてみたくらいでしょうか。

あとは毎日のように覗いていた他人様のSNSやブログもほとんど見なくなり…。


ただ、東京には1度だけ観劇に行きました。


それが例の公演中止の数日後だったため、正直、中止の報せが入った時には、自分の観劇日も絶望的だと思いました。


でも不思議と、

“ああ…、そっか…”

という感じで、それほど残念とか悔しい悲しいという思いは湧かなかった。

たぶん、ディナーショーで色々な感情が成仏しきってたんでしょうね…。

ただ、体調不良の方が早く良くなりますように…と。


なので、すぐに公演再開して、自分の観劇日も公演実施と決まった時は、かえって慌ててしまったくらい。

完全にフリーな休日のつもりになってたんで。


割と前の方の真ん中の1階席で、タカラジェンヌとして、男役として、最後の柚香さんの姿を目に焼き付けようと、ひたすら柚香さんを見つめていました。


フィナーレのデュエットダンスの後、柚香さんが1人で踊る場面、

オペラで柚香さんを追っていたら、


ふとオペラ越しに柚香さんがこちらを見た…

…気がした。


そして、その瞳が、

「ありがとう」と言っていた…

…気がした。


(※全て強めの妄想でお送りしております。)



今まで中継含めて何度か『アルカンシェル』観劇した中で、ほとんど泣く事がなかったのですが、この時、初めて涙が込み上げてきました。



ありがとう…

ありがとう…


こちらこそ、ありがとうだよ…。

それ以外の言葉が思い浮かばないよ。


何なら今公演の観劇の時、ほぼずっと柚香さん見ながら“ありがとう”しか念じてなかった。


宝塚に入ってくれてありがとう。

花組に来てくれてありがとう。

トップになってくれてありがとう。

ずっと輝き続けてくれてありがとう。


柚香さんの存在と、宝塚での歩みの全てに、ただただ感謝の思いしかない。





唐突ですが、少し前に深夜の音楽番組を見ていたら、宇多田ヒカルさんの「初恋」という曲の歌詞が紹介されていた。


その一節がこちら↓。



“もしもあなたに出会わずにいたら

 誰かにいつかこんな気持ちに

 させられたとは思えない”



…ヒッキー、それな!



さすが天下の宇多田ヒカル。

(本名は宇多田さんも「光」さんですしね??)

オタクの心情を言い得て妙である!!

(宇多田さんもオタクの心情を歌ったわけではあるまいよ…)



時々考える。

柚香さんに落ちてなかったら、私はどうしてたんだろう。

今まで通り、斜めから宝塚を見てそれなりに楽しんでただろうか。

それとも、他の誰かにうっかり落とされて、ワーキャー言ってたんだろうか…と。


でも、そんな事は到底想像できない。

柚香さんだから、ここまで転がり落ちた。

柚香さんだから、ここまで舞い上がった。

柚香さんに出会わなければ、見ることのなかった景色、知ることのなかった感情にいっぱい遭遇した。

まさに柚香さんこそが、「喜びと苦しみの全て」の日々だった。


この感情を覚えるような、他に替えのきく存在が居ようはずもない。




曲が出たついで?なので、柚香さんの任期終わりが見えかかる頃から、何となく私の頭に流れていた別の曲もご紹介します。


それは、中島みゆきさんの「最愛」。

当初は柏原芳恵さんに提供した曲を、ご本人がセルフカバーしておられます。(古い…)


そのサビの歌詞がこちら↓


“二番目に好きな人 三番目好きな人

 その人なりに愛せるでしょう

 でも 一番に好きだったのは

 わたし誰にも言わないけど

 死ぬまで貴方”


これを聴いていた当時小学生?だった私は、

良い曲、好きな曲、と思いつつ

“そうは言ってもこういう女ってのは、次に付き合う男にも、どうせ同じような事言ってんでしょ?”

って漠然と思ってました。

(ヤな小学生だな、おい…)


でも、今なら分かります。

私が間違っていた。

みゆき先生が正しかったです。(当たり前だろ)

マエストロ・ミユキに全力土下座です。



本当に「最愛」の人に出会ってしまったら、もうそれが最後、それ以上は絶対に無いっていうのが理屈抜きに分かってしまうものなのですね。

柚香さんに出会って初めて分かりました。

(↑それなりに問題発言)


本当の「推し」とか「贔屓」という存在に出会った事のない人は

“そんな事言っても、すぐに別のスターに乗り換えてキャーキャー言ってるんでしょ?”

…と、あの日の小学生の私のように、冷ややかに思っているかもしれない。


でも、悲しいかな、そんなものではないのです。


好きなスターは昔も今も何人もいるし、これからもいくらでも出てくるでしょう。

でも柚香さんだけは違う。

それだけはハッキリ分かる。

柚香さんこそが、私の(宝塚における)「最愛」なのです。


そう、


二番目に好きなスター、

三番目好きなスター、

その人なりに愛せるでしょう

でも一番に好きだったのは、

わたし誰にも言わないけど

(こんな場で不特定多数に叫んじゃってるけど)

死ぬまで貴方(=柚香さん)


…なのです。



その「最愛」のスターが、明日にはもうスターではなくなってしまう。


いや、もちろん、私にとっては永遠にスターだし、柚香さんは今後何をされようとキラキラスターオーラを放ちまくるに違いない。


けれど、「宝塚・男役トップスター」の肩書きは永遠に外され、「元・トップスター」になってしまう。


その時、自分の感情がどうなるのか、そしてどう変化していくのか、まだ分からないけれど、最後の時をなるべく取りこぼす事なく受け止めたいと思います。