柚香光さんに沼落ちするまでの個人的ストーリー、前回の続きです。
沼深き“みりれい”のほとり
柚香さんのお名前が、ヒカルさんでもヒカリさんでもなく、「ユズカ レイ」さんである事がようやく自分の中で定着してきた頃、とんでもないニュースが飛び込んできた。
あの花組で!
あの『ポーの一族』を!?
上演するですって??
「ポーの一族」と言えば、我が人生の愛読漫画の永遠の双璧ではないか…。
(もう一方は「日出処の天子」であります。)
…マジか!?
しかし不思議と、大好きな作品が映像化・舞台化されると聞いた時特有の、嫌悪感や不安感はまるで無かった。
それはヒトエに、明日海りおさんへの絶対的信頼に裏付けされた、安心感でありました。
明日海さんなら、そりゃあもう文句なしに完璧で美しいエドガーを演じてくださるはず、何の心配も要らないわ…と。
物語の細かい設定やらその他のキャストに関しては、原作の忠実な再現は難しかろうから、正直そこまで期待していませんでした。
だってそもそも、トップ娘役である仙名彩世さんがメリーベルを演じるとは到底思えなかったし、
“まぁ色々とオリジナルキャラを投入して、原作にないようなエピソードを主軸に展開するんでしょ?”
…って思っていました。
それで全然良いと思っていた。
明日海さんのエドガーを拝めれば、それで満足かなー…って。
ポスター画像を見て、ビックリ仰天した。
アランがおるやないか…?
え…これ…柚香さん?
柚香さんがアランやるの?
あのナポレオン君が??
いや…そりゃ似合ってるけど…ちょ…それにしてもポスター写りデカいし??(激しく動揺)
ってゆーか、アランがこれだけクローズアップされてるっちゅー事は、エドガー&アランの絡みにがっつりフォーカスしてくれてる物語っていう理解で良いですか?(激しく昂揚)
仙名さんはシーラ(年若いとは言え養母役!)だし、こ…これは…この舞台は…どうなっちゃうの??(激しく暴走)
そうして迎えた観劇日当日。
この日の感動と衝撃は、おそらく一生忘れない。
とんでもないものを観た…と、茫然自失。
客席で、老ハンナばりに灰になっていた。
萌えたよ…萌えつきた…まっ白な灰に………
(若干何かと混同)
明日海さんのエドガーが素晴らしかったのは言わずもがな…
全てのキャストが当て書きかのような、もうこのキャスト以外では有り得ないと思えるほどの適役。
小池修一郎先生の手腕とも相まって、この舞台、同じ空間に立ち会えた事が奇跡のように感じた。
「ポー」語りは始まると止まらないので、それはまたの機会に改めますが、とにかく、この日の観劇後は興奮冷めやらず、
今までは一切した事がなかった、感想ブログやSNS情報のネット検索を、帰りの道中ついに、やってしまいました。
この時、たまたま最初に行き着いた方のブログが、大変良心的、かつツボにハマる面白い内容で、この後すっかりこのブロガーさんのファンになってしまったのですが、
その方のブログを読んでいたら、見慣れない4文字が…。
「みりれい」。
何?みりれいって?
あぁ…明日海さんと柚香さんの事ね?
うん…
確かに「みりれい」ヤバかった…(遠い目)。
「みりれい」爆萌え公演だったな…。
っていうか、明日海さんのエドガーは確実にヤバかった(=最高)けど、
…柚香さんのアランも相当ヤバかった(=最高)よな??
と、改めて公演の記憶を牛のように反芻している内に、柚香さんのアランがドンドン自分の中で膨らんでいくのを感じた。
そうだ。
私は元々原作読んでる時も、アランが好きだった…。
アランは弱い。でもそこが好きだった。
その大好きなアランをここまで魅力的に演じてくれた事が嬉しかった。
明日海さんのエドガーには当然の如く期待をしていたけれど、まさか柚香さんのアランがこれほど良いとは……。
柚香さんのアランは、何というか、“原作そのもの!!”とはまた印象が違っていた気がする。
原作の魅力を一切損ねず、歪めず、ガッカリさせず、それでいて独自の魅力に溢れていた。
柚香さん!ありがとう!!
…の気持ち。
(↑この時点で完全に沼っとるやないかい)
…あとやっぱり“みりれい”。
パンドラの箱を開けるように、禁断の“みりれい”情報を(ネット上で)紐解いてしまった自分……
出るわ出るわ……
ブログやら何やら。
それらを読んだり眺めたりしている内に、なんかもう…
ヤバいな…みりれい!!
……と。(←遅過ぎる気づき)
こんな深淵なる沼がすぐ近くに広がっていたとは…。
そうとも知らずに、呑気にフラフラその沼の周りをここ数年ひたすら周回していたとは…。
そんなこんなで、徐々に頭の中は“みりれい”でいっぱいになっていった。
…そして自分は薄々気づいていた。
その中でも特に、柚香さん関連の記事に過剰に反応している自分に。
次なる別箱公演は博多座の
『あかねさす紫の花/Sante!!』、
これまた“みりれい”公演でありました。
当時、別箱の観劇に出向くという発想すらなかった自分は、当然福岡まで観に行くわけもなく、
指を咥えてネット情報を眺めていたわけですが、
その時も、柚香さんに関連する記事、投稿、評判に一喜一憂している自分に気づいていた。
…しかし、この時点ではまだ、頑なに、そんな自分を認めようとはしませんでした。
自分は、決して柚香さんのファンになったわけではない。
そんな…そんなはずない。
柚香さんに落ちてなどいない!!…と。
(↑この時点で完全に沼…以下略)
…次回、沼落ちオタクが遂にキレイに完成します(多分)。