女の子と別れ、私は真っ白になった頭を
抱えて歩き出した。
もう何もかもがめちゃくちゃで、発狂して
しまいそうだ。
大声でわめきちらしたり泣き出したい欲求に
かられ、思わずその場にうずくまった。
そんな私の肩を、誰かが優しく叩いた。
不安な思いで顔を上げると、目の前には
意外な人物が立っていた。
「・・・・・・アンちゃん」
「よっ!」
アンちゃんの笑顔を目にしたとたん、私は
子供のように「ワーン」と泣いてしまった。
心の中に押さえ込んでいたものが、弾けとんで
溢れてくる。
道行く人たちの白い目なんか、気にする余裕も
ない。
無心でアンちゃんに縋りつき、泣きじゃくった。
アンちゃんは、ただ黙ってそんな私の背中を撫でて
くれた。
アンちゃんがいてくれてよかった。
アンちゃんと友達になれてよかった。
心の底からそう思った。
ひとしきり泣いた後、アンちゃんは、
「お土産にドーナツ持ってきたからさ、真奈ん家で
一緒に食べよ」
いつものように明るく言ってくれた。
ホッとして、また泣き出しそうになるのを我慢し、
「うん!」
私も負けじと明るい声を出した。
リビングに2人並んで座り、ドーナツを食べながら、
アンちゃんが作ってくれたホットミルクを飲むと、
ようやく平常心に戻ることができた。
そんな私の様子をうかがっていたアンちゃんが、
少し言いづらそうに切り出した。
「昨日、生島先生となんかあったの?」