その後を引き継いで高橋が言う。
「もしかして・・・・女の子とあんま話したこと
ねぇから緊張してるとか?」
まさか ― 亮はそう思ったが、どうやらそれは
正解だったらしい。
真堀は顔を真っ赤にして、必死に反論した。
「き、緊張とかするわけ、ないだろ!」
そこへ知晴がつっこみを入れる。
「いやいや、お前、間違いなく緊張して
ますから・・・・」
それを聞いたクラスメイトたちは大爆笑した。
亮もおかしくておかしくて、お腹を抱えて
笑った。
こんなに笑ったのは、何年ぶりだろう。
と、そこで高橋が真剣な顔に戻る。
「野神・・・・。やっぱり、転校するのか?」
亮は答える前に、チラッと知晴の顔を
盗み見る。
知晴は、ただ無表情のまま亮の答えを
待っていた。
「うん・・・・」
小さくうなずくと、
「そうか・・・・」
高橋の口から、少し淋しそうな声がもれた。
「みんな、本当にごめんなさい。それと、
今までありがとう」
もう一度深々と頭をさげる。
そんな亮に、クラスメイトから激励の言葉が
飛んできた。
「新しい学校でも、頑張れよ」
「俺たち、応援してるからな」
(みんな・・・・)
改めてみんなに礼を言ってから、亮は知晴とともに
教室を後にした。
もう休み時間が終わるからいいと断ったが、
知晴はどうしても門まで送ると言ってきかなかった。
お互い何を話していいのか分からないまま、
なんとなく二人は黙ったまま歩く。
やがて通用門が見えた所で、亮は思い切って
口をひらいた。