猫。 | 乙女の宝箱。

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きらめく、ときめき。

S(生徒)は、一か月前にも、通学途中に捨て猫三匹を拾い、手持ちのバッグに入れて登校してきた。


Sが気に入っているW先生(男性)に子猫を預け、「自分は猫嫌いだから飼えない。先生なんとかして」と言って、スタコラ自分の教室に向かってしまった。(猫嫌いが猫を拾ってくるなんて…矛盾…)


困ったW先生は事務室に連れてきて、「どうしたらいいでしょう?」と私に助けを求めた。


私も大の猫好きなので、思わず目尻を下げてナデナデしてしまったが、ここは、職場。


事務室でニャアニャアと鳴かれては困るし、勤務中の公私混同は、事務長がもっとも嫌う行為である。


気持ちを切り替えて、「事務室でも預ることはできないので、とりあえず校庭の隅に、放課後まで置いておいたらいかがですか」と少し冷たく言った。





幸い、子猫をもらってくれる生徒がいたので、三匹とも貰われていった。


引き取り手がいなかったら、どうしたのだろう。





さて、今日も、そのSからW先生宛てに電話があり、


「今、車にひかれそうな場所に子猫がいる。W先生、ここに来て助けてあげて!」と言ったそうだ。


夏休み期間ではあるものの、教職員は勤務中である。





「優しすぎる」W先生が、その後、職場放棄?して現場へ向かったかは知らないが、Sへの「拾い猫」指導は、必要である。





ちなみに私も、高校時代、通学中に、川を流れていたダンボール箱の中の子猫を、友人と足を濡らして救出して遅刻をしたことがあった。さすがに学校へは連れていかず、川岸に名残惜しく置いて去ったけれど。


そんな話を事務室で同僚としていたら、ほとんどが、学生時代に「拾い犬」「拾い猫」をした経験があることがわかって、思わず笑ってしまった。





そもそも論だが、犬猫を捨てるのが悪い。しかし、それを無責任に拾って、あとは知らぬでは、もっと困るのだ。





猫を飼いたくても、諸事情(義姉は猫アレルギー。父は病床中。家は道路沿いで轢かれやすい)で飼えない私の気持ちに、なってみろってんだ~。





ああ、猫飼いたいなぁ。。。