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最近読んだ本について書きます。



伊坂さんの 



「陽気なギャングが地球を回す」




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詳しい内容については読んでのお楽しみに、ということで割愛しますが、




一言で言うと、なんのひねりもありませんが、銀行強盗のお話です。





ストーリーには直接関係ありませんが




ひとつだけ、この本を読んではっとさせられたことがありました。




主人公の中の一人に、自閉症の子供を持つお父さんが出てきます。




彼ら夫婦は、昔、このまま息子が成長したら、どうなるのか




未来が不安でならなかった。





しかし、母親の 「唯一、はっきりしていることは、わたしたちの目の前にいるタダシはとても愉快で、わたしたちはハッピーってことよ」






という言葉で、すごく楽になった、とあります。




そして、衝撃だったのがこの一言



『未来が何だ』




と二人で言うのです。





俺は、割と現状うまくいかなくても、積み重ねることによってよりよい未来が待っているだろう



と思うタイプです。ある意味で単純 よく言えばポジティブ




だから、未来が皆明るいものと捉えているとは限らないんだ、ということを気付かされました。




「今を一番大事に」それは間違ってない だけど



それは「よりよい未来」を想像できるからこそ、光あるものと捉えられるのではないか?




この人たちにとっては、真の意味で「今がすべて」



この二つの考えは質が違うと想う。





読み終わってから、色々と考えさせられた一文でした。




銀行強盗に押し入った時に、犯人がする演説がそれはもうすごい言葉のセンスで




思わず2回読み返してしまいました。




オススメです。