誰かと話していたり

歌っていたり



言葉を発している時はだんまりを決め込んでいる癖に。



こっちが黙った途端に急に饒舌になる。



己のこころ。



「もっと出来たんじゃないか?」
「一体お前は何してるんだ?」
「愚図」


五月蝿い。いくら耳を塞いでも無駄だ。



否が応でも
浮き彫りにさせられてくる
自分の小ささ、醜さ。



ぐるぐると巡りながら肥大する

劣等感
自己否定

のスパイラル。



まるで化物のよう。


弱みや隙を見せたらすぐにやられる。
底無しの暗闇に引きずり込まれる。


そいつはいつもすぐ側で狙っている。
そいつはいつも手ぐすねひいて薄ら笑っている。


逃げてもどこまでも追ってくる。



それでも負ける訳にはいかない。
沈黙の中でナイフを研ぐ。


今日も続く、静かな 自分対自分戦争