当初の事を考えれば事態は凄く好転している。
離婚を目標とするなら、だ。妻との関係はある程度改善された。

もう面会交流に子供を連れてこないとか、面会中に無視されるという心配もほぼ無くなった。連絡も一応は取り合えるようになったし、離婚しても「明日は面会よろしくね」とか、「入園式の写真あるかな?」とか、そのくらいの事は面会中で聞けそうな雰囲気だ。

なのに、人間は欲張りだから。ここまでお互い反省して分かり合えたのなら復縁という道はないのか考えてしまう。妻も本心ではそれを望んでいるはず。お互いの両親が復縁に賛成しているなら、こんなに喜ばしいことはない。すぐにでも復縁をしたかもしれない。

でも、現実はお互いの両親は復縁に反対だ。両親同士の関係も悪い。俺は男で身一つだからいざとなれば家を飛び出すことも出来るけど、妻は子供がいるしそれは出来ない。出て行け、と言われても子供を連れて急に家は出れないないのだから、滅多なことを両親には言えない気持ちもわかる。それに子育てのことを考えれば実家のサポートがあったほうが安心だ。少なくとも妻実家がある程度の理解を示さなければ引っ越しもままならない。今回の騒動どちらが良い悪いは別として、ケジメとして俺の謝罪も必要になるだろう。

それに両親だけの問題ではなくて、お互い別居して距離感があるからこそ恋人の時のように上手くやれているだけで、元に戻って金銭面や生活面など距離が近くなれば、また衝突するかもしれない。それなら、妻との仲が改善したこの状態で離婚した方が綺麗な気もする。