カワイBL71のメンテナンスが佳境です。

 

消耗品などを交換した後は

最後に各センターピンを交換します。

僕の場合基本センターピンは一番最後です。

 

今回は

ジャックフレンジのセンターピンと

バットフレンジのセンターピンを全交換です。

 

 

これは新しいブライドルテープ。

 

新しいバットスプリング。

 

交換前のフレンジコードとセンターピン。

フレンジコード交換。この時点ではまだセンターピンは抜いてない。

 

 

新しいセンターピンは

正しいピンの太さを見極めることが

極めて重要です。

 

リーマー(ニードル)という

棒状の細くて丸いヤスリを使って

ブッシングクロスという

ピンを支えているクロスを削って

微妙に調整します。

 

このリーマーで

どれくらい削るのか

または削らないでいくのか、

これらの判断がまた微妙で

経験がモノをいう作業になります。

 

またピンを支えているクロスのバリを

キレイに削ることも大切な作業の一つです。

この作業はピンを抜かないと出来ないのに、

やらない方も多々おられます..

 

このクロスの汚いのをキレイにしておくことも大切です。

 

 

でピンが入るクロスのど真ん中に

リーマーを突き刺し

リーマーを僅かに動かしたり

大胆に動かしたりしながら

新しいピンの適正サイズに調整します。

 

 

リーマーでクロスを削るべし。

 

正しい太さの新しいピンを入れる。

左のピンが交換済、右がこれから交換。

 

 

新しいスプリンングとフレンジコード、

そして新しいセンターピン。
 

 

アップライトピアノは

この「三役揃い組」が一つとなり

正しく働くことによってはじめて

最高のパフォーマンスを発揮します。

 

ピンが適正なサイズなのか否かは

このスプリングのトルクや

フレンジコードの劣化具合にも関係します。

なのでそれらを交換する場合は

先に全て交換してからでないと

センターピンの適正サイズが

判断できないのです。

 

正しいと思われるサイズのピンに交換しても

トルクのない古いスプリングでは

正しい動きをしない

という場合はよくあることです\_(`o´)ココ!

 

 

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今回ジャックのセンターピンが

ことごとくユルくグラグラだった..

ABSのジャックには多い症状でもある。

 

ジャックが全部ユルユル状態ブー

 

ジャックが左右にすごく動いてしまいますブー

 

交換後。これくらいの速度で落ちるのがgoodグッ

 

 

ジャックのセンターピンを交換するには

ジャック本体を取り外すので

汚れやカビを除去するのにとても好都合。

つまり作業がしやすい。

 

 

 


 

キラキラ

 

 

このリーマーを突き刺す段階にきたら

メンテナンス作業は最終段階で

あともう一息です。

 

がしかし、

徒然草ではないですが、

最後のこの作業が

最も重要でもあるわけで、

まったく気は抜けません。

 

 

最初はこんなかんじでした..

 

今はこんなかんじですキラキラ

 

 

 

最後まで気を抜かず

組み立てていきたいと思います!

 

 

 

 

 

今日も僕のブログを読んでくれてありがとうございましたm(__)m

 

OTO

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