UXのセンターピン交換も終わり

今この瞬間はまだ組み立て作業中。

 

でもこのブログが書き終わる頃は

作業場での全ての作業は終わっています。

 

 

以前も書きましたが

激しく腐食したセンターピンは

そのまま抜くとピンを支えている

両脇のブッシングクロスを傷めます。

新しいピンのサイズ選定も複雑になります。

 

最悪なのは腐食部分に押されて

クロスが剥がれてしまうことだ。

そうなると超面倒です。

 

このまま抜くのは🙅‍♂️

 

なので僕はまず腐食部分を

必ずヤスリでキレイに削ります。

今回センターピン(バットフレンジ)の

ほとんどが腐食していたので

なかなかの作業量です。

 

でもブッシングクロスの交換と比べれば

削るほうが全然ラクですし

経費もかかりませんOK

 

削ります🙆‍♂️

 

このピンの腐食を放っておくと

いずれ腐食がクロスの方へ拡がり

ハンマーが動かなくなります\_(`o´)ココ!

 

削ってから抜くとクロスを傷めない。

 

で新しい適正なサイズのピンを入れます。

 

これでよし💮

キラキラ

 

ちなみに

バットフレンジのセンターピンですが

音がするほどパンパン!と速く動くのが

正しいと思ってる方多いと思います。

 

否!

 

ジャックの時間の動画で説明したのと同じで

実は速く動き過ぎるのはNGです。

つまりピンが細過ぎます。

 

これは鍵盤のタッチだったり

ハンマーのトルク=音響に影響です。

 

ここまで速いのはブー

 

ベターグッ もう少し遅くてもいいくらい。

 

 

全部終わったらやっと組み立てです。

 

 

バットスキンを交換してもしなくてもテフロンパウダーを薄〜く塗布する。

 

 

と同時に

次のメンテナンスも始まっています。

 

次のピアノは久々のアトラスです。

今はなくなってしまったが、

我々調律師の間ではよく知られた

往年の優秀な国産メーカーです。

 

今年度からインターン生に

お手伝いいただくこともありますが、

基本的には全ての作業を

一人で行わないといけないので、

全体のバランスとタイミングをみて

次の作業に入らなければ

どんどん仕事が溜まってしまいます。

 

ですので時には

二刀流で行う場合もあります野球

 

異なるピアノを同時に行う時は

ごっちゃにならにように

細心の注意が必要です。

 

でもUXの方はほとんど終わっているので

パーツを間違えることはまずありません。

 

57年前のアトラスアクション。

 

 

下がUXの磨いたビスで上がアトラスの磨く前のビス。

右が終了のUX、左がこれからのアトラス。当然だがぱっと見全然色が違う。

 

今回のアトラスはまだ木製アクション時代のもの。

がフレンジはABS(樹脂)仕様という個体。

 

これから始まるアトラス。

 

 

でこちらはほとんど組み上がったUX。

 

全てがピカピカだとほんと気持ちいいキラキラ

 

組み上がった後は作業場で行える調整を可能な限り行います。

 

コンプリート!

 

左がUX。アトラスはアクションセンターレールも木製。

 

 

 

この後UXのアクションは納品、

そしてアクションの本格的な調整と

調律となります。

 

 

 

仕事が今より増えて

三刀流となることだけは

なんとしても避けたいところ。。

 

 

 

 

今日も僕のブログを読んでくれてありがとうございましたm(__)m

 

OTO

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