最近仕事でお客さんの所へ伺うと

「最初に育てる植物は何がいいですかねぇ..」

という質問を受けることが増えました。

 

そんな時、

僕は何の迷いもなく断言します。

それは、

 

モンステラ

 

 

僕の拙いボタニカルライフの経験からいうと

まずはモンステラを買っておけば

間違いありません。

今のところそう思っています。

 

 

写真お借りしましたm(__)m ©ネット

 

 

なぜならモンステラは、

信じられないくらい簡単で

信じられないくらい強靭で

信じられないくらいの生長を見せ

信じられないくらいオシャレで

信じられないくらいどこでも売っていて

オマケに信じられないくらい

安いからです。

 

いや安いといっても

100円とか300円ではなく、

(最近100均でも売ってるらしいが)

一般的な種類&大きさのモンステラで

中サイズ(6〜7号)のプラ鉢植えで

2,000円くらいでしょうか。

あ、でもこの価格は

ホームセンター価格です。

 

街のオシャレ園芸店で

オシャレ陶器鉢に植えられた

同じくらいの鉢植えだと

多分7〜8,000円くらい?

いやもっとするかもしれません。

僕はそんな高いモンステラを

買ったことがないので

正確にはわかりません。

 

あとモンステラは耐陰性がある植物なので

あまり光が入らない部屋でも

確実に生長してくれます。

あと挿し木で無限ループで増やせます。

 

とにかくどこでも安く手に入るのに

最初の入門植物として

これほど満足度の高いものは

他にないのではないかと思います。

 

あ、葉に白い斑(ふ)が入る"斑入り"という

逆に驚くほど高額なのもありますが

これは今回除外します。

 

で僕も昔最初に購入したのは

何を隠そうモンステラでした。

今年自宅から今の作業場へ最初に

植物を引越したのもモンステラです。

モンステラがあると

とりあえず部屋が安心するのです。

 

一言でこの植物の特徴をいうと、

モンステラはとにかく丈夫。

これに尽きると思います。

どれくらい丈夫かというと、、

 

下の写真はご近所の屋外管理のモンステラです。

そらく何年もこうして屋外に放置されています。

黄色く葉焼けしているのも多いですが、

それなりに育っているように見えます。

 

熱帯植物なのに台風の日も雪の日も

今年の燃えるような猛暑の日も

決まってこうして何年もここにいます。

で着実に増え続けています。。

 

勝手にお写真撮らせていただきましたm(__)m

 

 

さっき「一般的な種類」と書いたのは

モンステラには色々な種類があるからです。

でも他の植物、

例えばサボテンやランなんかと比べると

種類の数は少なくてたぶん40種類くらい?

 

下の写真は作業場にある普及種の

モンステラ・ボルシギアナというものです。

忙しさにかまけて手入れできてないので

葉がヨレヨレです。。

でも大きな問題もなく新葉が開いたりして

いたって元気です。

 

 

モンステラ・ボルシギアナ。葉は大きくなっても40〜50センチくらい。

 

 

 

モンステラの特徴はなんといっても

切れ込みが深く入った葉のデザインでしょう。

この切れ込みがすごく目立つので

インテリア雑誌なんかでも定番の植物です。

 

葉の切れ込みは他の植物にもありますが

これだけ規則正しく美しく

見るも者に何かを訴えかけるような切れ込みは

あまり見かけません。

 

「フィロデンドロン」という植物にも

葉に深い切れ込みが入る種類がありますが

モンステラのそれとはかなり違う印象。

モンステラの葉の切れ込みは

唯一無二なエレガントさや

逆に野生的に攻めた雰囲気をも

感じさせるのです。

 

 

何でこんなに切れ込みが入るかといえば

下の葉に光が当たるように進化したんだとか。

自然の神秘です。

 

またすごく面白いのは茎から芽が出て

そこから展開する初期の葉には

切れ込みがまったくありません。

 

初期の何枚かの葉には切れ込みがない可愛い♡の形をしてます。

 

でその後

最初に開いた葉の葉柄(ようへい)

にある成長点から次の葉が展開しますが、

その辺りから切れ込みが入った葉が出始めます。

 

つまり最初切れ込みがない葉が時間と共に

徐々に割れてくるのではなく、

最初から切れ込みがある葉が登場するのです。

 

一番下の葉は他に葉が存在しないため

切れ込みがある必要がないのです。

いやよくできてます。自然の神秘です。

 

 

開き始めの新葉。この頃は最初から切れ込みがある葉が出てきます。

 

 

切れ込みでいうと、

特に人気のある大きな葉を持つ

デリシオーサ

という種類は

ほぼ左右対称にキレイな切れ込みが入ります。

 

先述のボルシギアナの葉に入る切れ込みは

少し左右非対称な印象です。

また切れ込みの深さもボルシギアナのほうが

深くゆったり?した感じがします。

デリシオーサの切れ込みは

どことなく洗練された印象です。

 

デリシオーサは大きく生長すると

葉の大きさが1mにもなるそうですびっくり

 

 

モンステラ・デリシオーサ。僕が所有するので今60センチくらい。

 

一般的な中型サイズのボルシギアナで今これくらい。

 

 

デリシオーサとボルシギアナは

特に最初の頃は見分けがつきません。

信じられないかも知れませんが、

ボルシギアナなのにデリシオーサとして

売っているお店がけっこうあります。

たぶんその方が売れるからだと思います。

 

でどこでその違いを判断するかというと、

一番わかりやすいのが

葉と葉柄(ようへい)の付け根部分です。

ここに「フリル」という波を打っている様な

シワがあるのがデリシオーサです。

 

いずれも成熟してきた頃に顕著になりるため

お店に並んでいる段階では

これを見分けるのが難しいかもしれません。

節にも見分けられる特徴があるのですが割愛します。

 

この波打ってるフリルと呼ばれるシワ。これがデリシオーサです。

対してボルシギアナにはフリルがありません。

 

他の種類でいうと、

逆にあまり大きくならない

ヒメ(姫)モンステラ

と呼ばれているのがあります。

この種類は葉の切れ込みが

左右非対称で丸っこいのが特徴です。

 

でも実はこのヒメモンステラ、

正確にはモンステラとは別の品種なのです。

正式名は

「ラフィドフォラ テトラスペルマ」という

絶対覚えられそうもない複雑な名前です。

 

姿形がモンステラに似ていて小さいため

このようなネーミングで呼ばれてきたようです。

現在もモンステラの一種として普通に売ってます。

まそれでいいんじゃないでしょうか。

 

ヒメモンステラ。比較がないですが葉の長さは僕ので15センチくらい。

 

他にはモンステラ・ラニアータ

という小型種もあって、

これは葉に切れ込みは入らず

可愛い小さな穴が開きます。

葉の厚みも大型種とは比較にならないほど

ペラペラに薄いです。

 

葉は最大で50センチくらいになるようですが

そんなに大きなラニアータは

まだ見たことないです。

市場に出るのは写真の様な小さな株で

ハンギング(吊るす)タイプが多いです。

 

この種類は他の中・大型種と比べて

めっちゃ早く生長し(伸び)ます。

値段もリーズナブルです。

 

 

モンステラ・ラニアータ。左の大きな葉が70センチくらい。

 

葉に穴が開くが切れ込みは入らない。

 

 

他に僕が所有しているのでいうと

マドカズラという

ラニアータによく似たのがあります。

 

ラニアータと同じように

葉に窓のような穴が開くので

このネーミングで呼ばれてますが

正式には

モンステラ・アダンソニー

という名が付いてます。

 

一般普及種のボルシギアナのことをアダンソニーと

呼ぶ人やお店(イケアとか)がありますが、

おそらくボルシギアナとアダンソニーは

別の種類だと思います。

 

あとなぜかヒメモンステラのことも

アダンソニーと呼ぶ人もいます。

実際お店でもそうして売られている時があります。

 

 

で、ラニアータとマドカズラの違いが

僕にはよくわかりません。

似過ぎなんです┐(´д`)┌

 

 

デリシオーサとボルシギアナのように

モンステラは似ている種類が多く

生長しないとはっきりと

その種類がわからない場合もあります。

 

 

マドカズラ。水苔&板に着生させてるやつ。

 

 

ところで、

写真を見てわかると思うのですが、

モンステラというのは

実は"半つる性"の植物です。

 

で大型種も基本同じ半つる性なので

幹が太くなってくると上ではなく

どんどん横方向へ伸びようとします。

葉に至っては四方八方に向かっていくので

これがなかなかどうして非常に厄介なのです。

 

中・大型種は大きくなると重さも相当なもので

そのうち自立できなくなり倒れます。

 

そうなる前に早めに矯正するか、

途中で幹を切断して他の鉢に挿し木するかして

仕立直さなければなりません。

 

がしかし、

この長く太く生長した幹が

あさっての方向へ向かったりするのが

とてもワイルドな感じがするので、

"幹立ち"といってこれを目指す

モンステラフリークも多数存在します。

僕自身モンステラの幹立ちは好きです。

というよりこれこそがこの植物の醍醐味の一つだと

思っているところがあります。

 

 

こんなかんじで放っておくと上でなく横にどんどん伸びていく..

 

 

がしかし、

幹が太く立派になっていき

葉が四方八方にグングン伸びていくその様は

まるでモンスターが暴れているようで

手がつけられなくなってくるのもまた事実アセアセ

 

オマケに気根(きこん)といって、

長細い得体の知れない電線の様なものが

どんどんどんどん出てきて下に垂れていく様は

紛れもなくモンスターそのものですハロウィン

 

この気根は空気中の水分を吸うためと

幹を支えるための立派な役割があります。

つまり空中に彷徨う根っ子です。

このシステムもモンスター的なのです。

 

 

この様に気根が土の中に入っていき幹を支える仕組みでもある。アメージング!

 

 

更にモンステラの中・大型種は

多肉植物かと思うほどタフです。

2〜3週間くらい水を一滴もやらなくても

ビクともしない強靭な性質を持ち、

そんな中でも新芽や葉を出したりして

いよいよそれはモンスター以外の

何物でもないわけです👻

それもそのはず、、

 

何を隠そうこの「モンステラ」

というネーミングはラテン語の

怪物・異常

という意味を持ち、

おそらくはこの

"モンスター"

という言葉自体と

語源が同じなのではないかと

言われているのです。

だから正真正銘

 

モンステラ = モンスター

 

というわけなのです。

 

 

ガオ〜 正にモンスター。。怖っ! でもかっちょいいのだ^^

ワイルドだろ〜

 

件のご近所雨晒しモンステラ。鉢の中はまるでジャングル状態。

ワイルドすぎるだろ〜

 

 

あ、でも安心してください。

モンスターのように暴れ出すには

何年もかかりますのでOK

 

 

 

・・・

 

 

 

 

さて続いておりますG2のメンテナンス、

本体の内部クリーニングへお伺いしました。

 

 

可愛い現オーナー様がいつものようにかぶりつきで見守ってくれますタラー

 

 

お孫さんはヴァイオリンも習っているそうですが

ピアノの方が好きだと教えてくれました。

嬉しいじゃないか^^

 

最近通い出したお教室のピアノが

スタインウェイのグランドらしく、

その違いが5歳の子でもはっきりとわかり

俄然自分のピアノ(このG2)に

興味が出てきたそうです。

嬉しいじゃないか!

 

 

マティスも真っ青の芸術的な手作り楽譜と手作り、ペン?

 

 

錆びまくっているチューニングピン。危険です。

煙を出しながら磨くべし!危険です。臭いです!

最低でもこれくらいは磨きたい。ちゃんとコイルまで磨くことが重要。

 

弦も磨きますが弦は磨き過ぎに注意!

 

アグラフというグランド特有のパーツも磨きます。

キラキラ

 

たくさんの可愛いオモチャや窓からの風景が疲れを癒してくれます。

旗かと思いよーく見たら、、鯉のぼりだった

 

 

響板のニス浮きは仕方ないとして、与えられた条件で今出来ることをやるべし!

 

おなじみペダルのビフォーアフター。2本だからまだありがたい。

 

 

鉄骨のシミ汚れなども除去しなんとかここまで復活。お疲れ様でした..

 

アクション引き上げ日と比べたらかなり涼しくなりました。もう秋の気配..

 

 

ところで前々回ここで書いた

挿し木して新芽が出たモンステラは

少し小さめの白い鉢に植え替えて

和室がある三階にお引越ししました。

 

でもう新しい別の芽が出てきました!

モンスターおそるべしです。

 

 

 

で最近まで葉は2枚だったのですが

もう3枚目の葉が展開してます!

 

この3枚目の葉に切れ込みがあるか否かが、楽しみです。

 

 

いやはや

 

モンスターという名は

 

ダテじゃないです。。

 

 

 

 

今日も僕のブログを読んでくれてありがとうございましたm(__)m

 

OTO

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