うーん下りられぬ(悩)  釜ヶ滝は落差5mの段瀑で、正面から見ると取り巻く岩の形が特徴的でこれは見たいと思いました。林道の路肩から落とし口は見えますが、やはりこれは滝の前の浅瀬を歩いて来るしかなさそうでした。



( * ̄▽ ̄)v- 上流はどうなってるんだろうと思ったら、あらイイじゃない? 滝までの砂利の浅瀬とはガラリと様相が違ってて、確かにこれは峡谷だわ?  滝の上は岩底で、水が岩を穿ってできた渓流になってました。


 滝の上はこんな感じ。両側に岩壁が切り立っていて、七宗町の「空ふさがり」を連想しました。そちらは森林鉄道の線路跡が林道になったものだけど、ここは奥に集落があったので生活道路だったはず。廃墟好きの方がネットに探訪記を載せておられますが、生活感のある廃集落で、どこに誰の家があったのかも掲示されていた。こちらは冬は積雪量が多い地域だそうで、過疎から廃集落になったよう。昔は鉱山で働く方々がおられたのかもですね。ツーリングのライダーさんがここから円原の伏流水まで行かれた探訪記も読みましたが、今はそこまでは行けないみたい。通り抜けできないという表示板がありました。


 岩壁の基部に花は終わりかけだけど枝葉の茂り具合がいいマムシグサを発見。先日  福岡県でもう死んでいたけど双頭のマムシが見つかり、博物館に寄贈されてました。某巨大掲示板に「ゴーグだ!!」「川口浩探検隊で見たアレか!!」ってレスが連打されててほっこりしました(笑)  タイだっけシンガポールだっけ、洞窟探検して探しに行って、チラリと映りました。リアルタイムで見た世代はもう45歳以上とあり、たはははは(涙)  おかげで立派な大人になりました。

( * ̄▽ ̄)v-  マムシが双頭で生まれる確率は数万分の一だそうで、福岡県で見つかった個体は生後半年ほどだったとか。突然変異で長生きはできないと言われ、そこまで育ったのはとてもレアなんですって。どんなふうに捕食していたのか、消化の仕組みはどうだったのか気になりますね。長生きしたらそれこそ主レベルだったろうなぁと。


 再び川を覗くとうっわ綺麗! 下りるには高さがあって垂直の壁なので無理ですが、滝から下流とは水の色が全然違います。透明度が高くてほのかな青みが美しい。範囲こそ広くないけど、神崎川と比肩するレベルの淵でした。やっぱり近いからいろいろ似通ってるのかな?


 低い段差もイイわぁ。そして「何これ?」と思ったのは岩肌。黒っぽい茶褐色に不規則な層があり、ところどころから鍾乳石のような色合いと質感の部分が浮いて見える。これは何だろう?


 茶褐色の岩に石灰岩が混じってる? いやガラス質のケイ素系の鉱物かな? ひょっとしたらこの岩じたいが全部そうで、茶褐色に見えるところは苔か何か?・・・何と言えばいいんだろう、その部分だけやけに生々しく見えるのが不思議でした。


 よく見ると色の違う筋が走ってる箇所もあり、やはり岩に含まれる別々の鉱物が水に浸食されて見えやすくなっている感じ。検索すると柿野鉱山で産出された灰鉄輝石の断面にそんな色合いのものがあり、この辺りは石灰岩に花崗岩が貫入した際に生じた熱水から銅や鉛が生まれるスカルン鉱床があるのだそう。灰鉄輝石の他には柘榴石(ガーネット)も生じる事があるそうで、それは関市洞戸の洞戸鉱山跡でも見つかるとか。

(* ̄ー ̄)v- この宝来峡で初めて見た岩肌は、鉱山がある場所特有のもののよう。透明度の高い青い淵も驚きでしたが、この岩肌は来た甲斐がありました。


 改めて青い淵をガン見。狭まってるので見た目より流れが速いと思うけど、潜ってみたい衝動に駆られました。深さは2mくらいかなぁ、あんまり透明度が高いとかえって分かりにくいすね。浅そうに見えてすごく深いのはあるあるかも。これも緑水晶と言うか「谷間の宝石」です。


 さらに上流を見ると紛れもなき渓流で、この下の「釜ヶ滝」が峡谷の入り口なのだなと感じました。遡ってみたいものですが、ツーリングのお兄さんの探訪記に「熊がいた」って書いてありそのため断念。ここから円原の伏流水に行くには峠越えがあるそうで、通行止めになってるなら人が通らないから熊が活動しやすそう。いつかは通ってみたいすね。


 来た方向を振り返ると、ここが最も峡谷らしくなってる箇所のように思えました。ここから上流にも美しい場所はあるだろうなぁ。見落としてたけどまだまだ良いところがありそうです。


 ここでUターン。諦め切れないので、下流から川に下りて滝の前まで行ってみよう。


 ここはイイなぁ。流れも少し穏やかそう。ここだと滝を越えなきゃならないから無理だなぁ。悔しいわ・・・・・・・・・


 結局 植樹記念碑まで戻ってその裏から川に下りました。まずは右岸からギリギリまで、川に入らず行けるところまで行ってみよう。


 浅瀬でも道の真下の深みが青い。途中からは川シューズに履き替えてバシャバシャいきました。冷たくて気持ちよかったですキリッ!!