日当たりのよい所は木洩れ日がくっきりしてて夏の雰囲気。ここは標高が高くないので峡谷でもあまり涼しくなく、真夏に来るのはしんどいかな? 仕事の後なので腰をさすりつつゆっくり行きました。



 なだらかな大岩の上にベンチがあり、コロナ禍の始まりで遠征できなかった時にここでおにぎりを食べてたら、登ってきたおじさんに「こんな所で昼飯は早いぞHAHAHA!」と笑われた事があります(涙)  この大岩は突端から見下ろすとかなり高低差があるのでお子さん連れの方は気をつけて。大人でも「あ、ヤバい」と思うところです。近年は遊歩道の危険告知の表示が増えましたが、昔はおおらかだったんだなと。


 ここはガイドツアーでないと下りられない箇所で、ここから巨石の下をくぐって上流側まで行くみたい。道案内の方がいないと危険な場所で、普段は立ち入り禁止になってます。迷路みたいになってるようで、独りではちょっと無理っすね。


 もう少し登ると休憩所があり、そこから切り立つ巨岩を見られます。随所に瑞浪市か御嵩町の救助要請ポイントがあり、そこは瑞浪市の消防の管轄です。


 目の前に太郎岩ドーーーーーン。これロッククライミングの人が登るやろと思いますが、何年か前に残置ボルトを打ち込み直した方が書類送検されて以後全域でロッククライミングが禁止になりました。国定公園だからですが、「鬼岩のは古い残置ボルトを固定し直しただけだし、同様の場所は他にもある」って意見をネットで見ましたね。昔はそんなに厳しくなかったよう。


 ここは切り立つレベルの巨岩がひしめくポイントで、およそ6千万年前にマグマが冷えて固まって出来た花崗岩なのだそう。もとは地中にありましたが地殻変動で隆起して、覆っていた地層が風化して露出したんすね。山体崩壊で崩れたのではないみたい。花崗岩は内部に立方体を作る節理があるので、露出した花崗岩がさらに風化(マサ化)してこんな外観になったそうです。東濃の中津川市は花崗岩を切り出して築材にする名産地ですが、ここではそういう活用をしなかったのですね。中津川市の石切り場も昔はこうだったのだろうか。運び出しづらい地形だからというのはあると思います。
 そこから先はフリーで通れるところも岩くぐりになってきます。岩の隙間は覗くと真っ暗で、けっこう奥行がありそうなのが怖い。県下の心霊スポットに挙げられてるけど、夜は怖いし物理的に危ないすね。街灯は無いし変なところに入ったら詰むと思います。


 屈まないと通れない箇所が川口浩探検隊テイストです。鍾乳洞があると完璧だけどなぁ。


 抜けた先からは地面にも露岩が多く、ヒールとかサンダルだと危ないです。てかこの季節にはヒルもいると思うので足元のガードは必須すね。


 赤いのぼり旗が見えてくると鬼の岩屋。まだまだこの先まで遊歩道が続いてて、ミヤマヨメナの群生のある「神の森」まではちょっと距離がありますね。


 ↓これは普段は通れない橋。少し低いところにあり、その下にガイドツアーでしか行けない順路があります。覗き込んでも全容がよく分からず、いつか通ってみたいなぁ。


 それでは鬼の岩屋へ。向かい側に衝立のような岩壁が切り立っていて、ベンチもあってひと休みできるようになってます。


 ここの由来書きは石板に彫り込まれた立派なもの。花崗岩をきれいにした御影石に文字を浮き彫りにするのは大変じゃないかな?


 年季の入った石柱もあり雰囲気よし。周りは鬱蒼としてて昼でも薄暗いです。


 時々 土砂が流入して入れなくなるので、奥に鎮座する「関の太郎」のコンクリート像の写真が入り口にあります。名高いコンクリート仏師・浅野祥雲師の作かと胸がときめきますがどうなんだろう? みなぎる昭和テイストがたまらんですね。


 これが岩屋の入り口。特に大きな花崗岩がもたれ合った隙間が洞穴になっていて、通り抜けはできず行き止まりになってます。いかにも鬼や大蛇が潜んでそうですな。