( * ̄▽ ̄)v- 渓流沿いの遊歩道に下りるといちめんの青葉。曇りの日だったけど青葉でとても明るく感じました。新緑から夏の色に移り変わる頃で、ここは紅葉の名所だけど私は初夏が好きです。



 右手は斜面と岩壁になっていて、紅葉だけでなくいろんな樹木が茂ってます。大きなシダが花開くようでそこはかとなくジュラ紀。生えてる植物と垂れかかる青葉が溶け合うようで、境目が曖昧なのも良いっすね。


 左手には三ツ滝から流れてくる渓流。ここも透明度が高い清流で、少し深いところのライトグリーンが綺麗です。


 朝露に濡れたスミレがみずみずしい。上の方にはタニギキョウやとても小さなニョイスミレも咲きます。


 少し進むともう三ツ滝が見えてくる。三段の滝で、ここから見えるのは中段と下段。岩壁に隠れるような滝なので全容が撮れないのが泣きどころ。上段は三筋になっていて、それも名の由来かもしれません。峡谷なので川風が吹きつけてきてとても涼しいです。


( * ̄▽ ̄)v- お、淵フェチの本懐。こちらは朝は日陰になりやすいけど、少しだけ日射しが射して光る深みがありました。ここの渓流は新緑が溶けたようなライトグリーンで、中津川市の付知峡は青みがありますがまた違う良さです。滝つぼは深いので濃いグリーンすね。


 三ツ滝名物「本日のマイナスイオン」。毎朝測定されてます。何かもういろいろ沈静化してほすぃ。旧御嶽山登山道に入る前の禊ぎの気分。


 岩壁に沿って作られた階段をゆっくり上る。よく作ったなぁこれ。木製でないのは湿気が多いので長保ち重視かと。小秀山の二の滝登山道は遊歩道がすべて木製ですが、やはり落石で時々いわされてます。木道の方が好きだけど、管理するのは大変そうですね。


 近くで見る中段と下段。上から6m・11m・5mで総落差22mの三段の滝ですが、まだ上段が見えません。ひとつひとつに滝つぼがあり、上段の落とし口の手前には浅めのきれいな淵がある。中段と下段の滝つぼは深そうです。


 水量が多めの日でかき氷みたいに見える下段。晴天だともうちょっと淵がきれいなエメラルドグリーンに見えますが、曇りの朝はこんな感じ。峡谷なので水音がよく響いてます。


 ちょこっとだけ上段が見えてる中段。青葉が垂れかかるところで、黒っぽい岩壁と白い水によく映えます。ここは新緑から初夏が良いっすね。


 中段のあたりには横に東屋があり、三ツ滝不動明王が祀られてます。その下には「円空の座禅岩」があり、円空上人の言い伝えを記した由来書きもある。飛騨には円空仏が多く、御嶽山にも登拝しています。美濃国だと生地に近い関市の高賀神社に記念館がありますが、飛騨国では下呂温泉の合掌村にも記念館があるしあちこちに円空仏が伝わってます。


 キリッとしたイケメンの三ツ滝不動明王。背負う火焔もモダンで、青銅製かな? 衣に一筋の青が美しいです。この謂れでは円空上人がこの小坂村のあるお宅に逗留してたところ、そこの娘さんがとても綺麗で立ち居振る舞いも優美だったので流石の上人もグラッときましたが、これはイカンとここで滝音を聞きながら瞑想すると夢うつつに不動明王が現れ「本気出せゴルァ」と叱咤され、ガガガガガと聖観音・善女竜王・善財童子の三躯の像を彫り上げたそう。不動明王は修験者の現場監督のようなもので、それと一体化するのが本懐なんですね。投げ縄で捕まえて剣でしばく気満々ですが、いかめしい忿怒相は慈悲のあらわれ。密教の中心仏の大日如来の化身とも言われ、滝のそばによく祀られます。


 NHKのテレビ映画では丹波哲郎氏が円空上人を演じましたが、あの円空上人には女人にグラッとくるような隙は無かった(涙)  土中入定する際にも目力強めで衰弱の気配無し。リアル円空上人にはもうちょっと繊細なイメージがありますね。幼くして水害で母を失い、生涯独りで菩提を弔い治水事業にも携わった人で、経典の書写や和歌にも堪能でした。


 今はここには無い三躯の円空仏。聖観音か善女竜王にここで心惹かれたかの佳人の面影があるのかもですね。


 ここでようやく上段の三筋の滝が見えます。ちょうど新緑の中にあり、三ツ滝ではこの上段と中段がとても美しい。この日は日射しが今ひとつだったけど、木洩れ日が射すと淵がすごく綺麗ですね。