2021年に発病した子宮頸がんの治療やその時の思いを振り返りながら、記事を書いています。

今は寛解し、ポンコツながら、看護師に復帰しています。


病気を患う方やご家族の参考になれば、幸いではありますが、そんな良い代物ではなく、ただの暇潰し程度に読み流してくださればよいと思います。

放射線治療と抗がん剤治療中の話です。

抗がん剤には骨髄抑制という副作用があるのですが、わたしは、あまり骨髄抑制は、起こらず(ちょっと白血球値はさがりましたが)、抗がん剤治療を休むことなく、治療を完遂できました。

抗がん剤治療は、全部で5回するか6回するか決まってなかったのですが、骨髄抑制があまりなかったので、データ的に治療できると判断され、6回目も打ってもらいました。


主治医は、治療の終盤頃「もっと弱るかと思っていたよ」と言って笑っていました。

治療を乗り越えることができるかどうか、不安でしたので、完遂したときは、ホントにほっとしましたし、もう2度とこんなしんどい治療はしたくないと思いました。

入院中ベッド上で、不安で孤独で、何もかも虚しくて、勝手にタクシーでうちに帰ってやろうかな・・・なんて思っていました。とにかくうちに帰りたくて仕方ありませんでした。(そんな度胸はありませんでした)
わたしは、病棟から、放射線科まで毎日歩いて治療をしに行ってたんですが、その距離が、まぁまぁ遠く、体力が落ちていたため、片道2回ぐらい廊下のベンチで休みながら、通いました。

治療終盤になると、通うのが辛くなる人がいることを、看護師さんたちは周知してるらしく、「辛かったら、車椅子で連れていくからね」と言ってくれていました。

大病院の忙しい看護師さんの時間を奪うなんて、絶対イヤだと思いプンプン、自分で歩きました。(ホントに辛かったら、手を貸してもらってたと思いますニコニコ)


IMRTの終盤には、腫瘍にのみ高い線量を当てる(ブーストと医師は言ってました)方法を5回することになっていました。しかし、できたのは3回でした。

放射線科の教授曰く「子宮頸部に腸が垂れ込んできている」とのことで、リスクが高くなっているようでした。
放射線の当てすぎは、腸などに穴を開けてしまう恐れがあります。
腸に穴が空いては、困るのですが5回したかったなぁ・・・。残念でした。

わたしは、子宮上部を切り取られてますから、ラルスは無理だったんですが、それがなければ、ラルスができたのにと、ずっと思ってました。今でも思っています。
色々調べると、ラルスは痛みを伴い、治療中1時間以上動けないようですから、もの凄く大変なのでしょう。けれど、予後を左右する治療です。ラルスしたかったです。


2021年11月のはじめに、退院しました。退院時の画像診断では、まだ腫瘍は少し残っていました。しかし、放射線の効果には、2、3ヵ月の差があるため、2022年2月に、再度写真を撮って判断することになりました。

退院をみんな祝ってくれました。嬉しいのですが、2月に腫瘍がちゃんと『見えなくなっている』のか不安でした。

「退院、よかったね」「おめでとう」などの言葉も、素直に喜べませんでした。

腫瘍はまだあるのに、何がめでたいの?と思っていました。

(もちろん「ありがとう」と応えていました。わたしの気持ちを理解しろとは思っていません。そこまで傲慢ではないです。)


2022年2月、主治医から治療結果を言われるであろう日の前日は、緊張してあまり眠れませんでした。
腫瘍が残存しているなら、再び治療が開始となります。そして、高い確率で長くは生きれません。(もちろん、長く生きていらっしゃる人もいます)
寛解なら、生きれるであろう可能性が広がります。

主治医から寛解と言われたときは、ほんとうに嬉しかったです。


嬉しい感情を抱きながら、頭の片隅では、このあと何年も経過観察が続くのだな、再発に怯えながら生きるのだなと思っていました。