1. 目的

mp3形式の音楽データの不要部分を別の部分に入れ替える

 

私は通販のソノシートから始まり、レコード、CDで収集した音楽ソースを、アクセスと操作性の容易さからmp3形式の電子ファイルに変換して、ハードディスクに保存しています。また、ネットからmp4形式で音楽データを拾ったりもしています。その中で、音飛びして不快になるデータが紛れ込んでいることに気づくと落ち込んでしまいます。

ソノシートやレコード、8トラック、カセット等のアナログ音楽をmp3に変換する際は、PCおよび変換ソフトの能力不足で録音すべき音を拾い逃すことも考えられます。レコードなら、振動や埃で針飛びすることもあるでしょう。結果として記録された不快な音を後になって発見し、再録しようにも音楽ソースを捨ててしまって取り返しがつかない事態に陥ってしまったという失敗を数多く繰り返しました。

このような事態の修復手段として、似たようなメロディを切り取ってきて、不快な部分を継ぎ接ぎすると良いかなと考え、一つの手順を考え付きました。

上図で「不快な部分」を「代わりにできる部分」に入れ替えれることで、快適に音楽を楽しめるようにしようという魂胆です。

 

2. 使用環境

2.1 Corel Video Studio X8 PRO (18.0.0.181)

音楽データを継ぎ接ぎ(切り貼り)します。

 

2.2 Audacity 3.1.3

音楽データをmp3形式に変換します。次の、2種のアタッチメントを使って変換します。

 

(1) LAME for Windows

mp3形式データを再生、保存します。

MPG123 project (www.mpg123.de)由来のexe、dllが安全です。

 

(2) FFmpeg

mp4形式データから音声データを読み込みます。

 

3. 作業手順

3.1 不快部分の切り出し

(1) Video Studioに音楽データをドロップ

(explorer等で)音楽データをクリックして、音楽データの編集用トラックにドロップします。上図の例では(マイクのアイコンの)ボイストラックにドロップしました。編集のため、サウンドミキサーをオン(点灯)させます。

 

(2) 不快部分の特定

画像の再生(▶)などを使って問題個所を探し、(+/-▼)ボタンを使って、目印(▲)を付けて置きます。

 

(3) 代わりにできる部分の切り出し

(a) ミュージックトラックに、似たような音楽データ(この例では対象の音楽データ)をドロップします。

(b) 「似たような音楽データ」から「代わりにできる部分」を抽出します。Video Studioの性格上、多めに切り出すことにします。

(c) 切り出すデータは下図のように一時保存し、似たような音楽データを全てミュージックトラックから削除します。

 

3.2 不快な部分の切り捨て

マークした不快な部分に、仮保存しておいたデータをドロップします。波形と実際の音を聴き比べて、切り捨てる部分を特定します。

スケールを拡大し、30分の1秒単位で張り合わせ位置を決めます。削除開始位置で切り分け、不快部分の終了位置を合わせるように後ろへスライドします。その後、不快部分の終了位置で切り分けます。切り分けた部分は切り捨てます。

 

3.3 代わりにできる部分の貼り合わせ箇所を音量調節

開始部分からフェードイン、終端部分をフェードアウトさせます。これにより、似たようなデータを元データとブレンドして、できるだけ自然な継ぎ目を作ります。また、Video Studioの音声データ処理は立ち上がりが遅い弱点(改善・修正できない欠陥)に対する防御策も兼ねています。

また、代わりにできる部分の音量を調整するには、部分全体のボリューム(元データに対するパーセンテージ)を加減します。上図の例では代わりにできる部分の音量が小さいと判ります。今回は10%のボリュームアップを行いました。自身で納得いくまで、良い加減に調整しましょう。

 

3.4 切り貼りした音声データを保存

mp4形式の音声データのみの動画データとして保存します。

 

3.5 mp4形式動画からmp3形式音声データへ変換

作成した動画をAudacityへドロップし、切り貼りした箇所を確認します。納得いかなければ切り貼りをやり直すか、不快な部分の手直しを諦めます。納得できた・諦めがついた場合は、mp3形式で書き出します。

 

-以上-