いちどヴィオラのレッスンをしていただいたので、ヴァイオリンのレッスンとしては2週間ぶり。ただ、ヴィオラの練習時間とヴァイオリンの練習時間を別々に確保できる訳ではないので、結構、カツカツの状態で臨んだレッスンだった。
前回のヴァイオリンのレッスンでは、先生と合わせる練習をした。レッスンで見ていただいている曲については、そのレッスンを踏まえて、リズムの甘いところや音程の甘いところをボチボチと練習していた。それとヴィオラのレッスンの時に、左の肩をもっと内側に入れて構えるというご指示があり、ヴィオラに関してはそういうところも練習していたのだが、ヴァイオリンも同じことを以前に聞いている。その時は、内側に入れる効果を実感できなかったのだが、ヴィオラで試してみるとこれが塩梅よいことがわかって、それでヴァイオリンも同じように構えることを少し意識してきた。
さて、今日のレッスンは、フレーズを限った合わせの練習。特に速いフレーズのところが中心だったが、次のような比較的ゆったりしたフレーズもかなり練習した。
47小節目から のリズムが繰り返される。ここの弾き方なのだが、2拍目と3拍目が弱い。弓が浮いて力が抜けている。録音を聴くと、フワッと浮かんで空中に消えてしまいそうになっている。同じリズムを繰り返しながら半音ずつ音階が上がっていくのだが、ここはもっと力強くしっかり上に上がっていく感じがほしい。そのためには、弓を弦から浮かさない。付点四分音符なのだが、1拍弾いたら八分休符が入るかのように、弓を弦に乗せたままいったん止める。その時に肘が高くなると弓が浮くので、移弦とともにしっかりと肘の位置を下げていく必要がある。
四分音符は速く、そして押さえつけない。中弓から始めて少なめに弓を使い軽くサッと運弓する。2拍目の付点四分音符は、最初を突くのではなく、遅く動かしながら深く弾く。弓の動きは遅いのだけれど、動き始めた後でウンと弓を弦に沈める感じ。そしてピタッと止めて、最後に八分音符を弾く。
半音ずつ上がるので、左手の同じ指を使って音を変えないといけないところがある。そこがグリサンドになりがちなので、ちゃんと左手の準備ができてから右手を動かすようにということなのだが、いや左手の準備が遅すぎなのか。
72小節目と74小節目にある長いスラー。ここは以前からリズムをはっきり出すように、上げ弓のスラーで16分音符を歌い上げるフレーズなんだけど、拍の頭だけを突き出す感じで弾く。こうしてセカンドと並べてみると、要所要所で絡み合っているのがわかる。ここをきっちりファーストと絡めて弾こうとされているのだが、肝心のファーストのリズムが定まらないので上手くいかない。全体的にもっとゆっくり弾いてもいいけど、最後のラファが8分音符と重なるので、そこをゆっくりにしない。どうもそこが弾きにくいのか、そこで少し隙間が空く。アッチェルランドをかけて、前に向かう感じ。デクレシェッドなんだけど、少しクレシェンドするぐらいのつもりがいい。セカンドが3拍目の裏を合わせに来るので、その導入のために3拍目の頭をしっかり出す。
71小節目の「シラソ、シ、ラ、ソ、」のところ、2拍目頭の「ソ」を必要以上に伸ばす傾向があるが、ここは短めに弓を使ってコンパクトに。その前の16分音符を中弓から始めて小さくまとめるように弾く。
75小節目になると、難しいところが終わってホッとしているのは音に出る。そこはセカンドに主役が移るので、主旋律を渡して脇役に徹する。考えてみたら、ここは先生が長いスラーで16分音符を弾いているところなので、その拍に合わせて弾いていかないとダメなんだが、それがどれだけ意識できていただろうか。
さっきの16分音符炸裂の長いスラーと並んで、この曲の難所となっているフレーズ。とにかく移弦が激しい。ここは移弦に任せて音を出す。先生のを見ていると弓を3センチぐらいしか使っていない。左肩を内側に寄せ、右肘をしっかり上下させて弾く。弓は少な目で中弓を使う。移弦して目的の弦に着いたらすぐに音を出すと仰るのだが、それでは左手の準備が間に合わない。どうしたものだろうか。
右肘の動きをマスターするために、音を出さずに弓をE線からG線まで動かす練習。音を出さない練習なのに、なぜかギコギコと弦が鳴る。それは変な力が入っている証拠。移弦するときに横に弓が動いていたり、手首をクネクネ動かしているとギロギロと弦が鳴ってしまう。この練習、意外と腕の力が必要だ。ダイエットにいいかも。
アンクタクトで16分音符がふたつあるところで、どうしても最初の音を長くとりすぎていてセカンドと合わないとか、ドシラーーーソ といったん終止形で終わってすぐ次のフレーズに行くところが勝手にリタルランドを掛けているので、セカンドと合わないとか、
細かいところをしっかり合わせているなぁという印象がない
お互い向かい合って合わせるというよりも、この曲の場合は、二人が同じ方向を向いて、同じベクトルで弾いている感じがベストとおっしゃるのだが。
それに、いろいろ言われながら弾いていると、どうしてもイメージ先行で、身体で弾こうとしてしまう。身体を動かさないようにと言われると、今度は首だけが動いたり、顔で表現したりと、いらないところがいろいろ動く。それが音にどれだけ反映しているかは別にして、お客さんは目を開けて聴いているので、余計なアクションは余計な音が出ているように感じる。確かにそうだ。目を瞑って聴いてくださいとお願いすると寝てしまう人も多かろう。いやむしろ耳を塞いで心の耳で聞いてもらえばきれいに聞こえるかもしれないのだが。