凪良ゆう先生の初期BL作品の復刊第1弾、新装版 未完成を読み終えたので感想です。ネタバレありますので未読の方はご注意下さい。




高校生瀬名の突っ走る若さ

表紙イラストの悪い男感から瀬名のあの感じはギャップがあって可愛かったです。あとがきで凪良ゆう先生が瀬名のことを暴走機関車と言ってましたが本当にその通りで笑 女遊びも激しければ友達の前とかでも悪ぶってるのに阿南の前ではどうしようもなく子供なのが可愛かったです(阿南に見直してほしくてマイナーな舞台で知ったかをして失敗するのとか)この年頃で家庭が複雑で揺らいでる中で阿南の余裕がある寄り添いや色気にあてられたらハマってしまうだろうなぁと思いました。恋してからの若さゆえの一直線と、甘え・嫉妬・八つ当たり等と阿南が大人だけあって落ち着いたキャラだったので余計に際立ってましたけど、高校生なのでこれが普通なんですよね〜。それを受け止めるには相手にも器というか余裕がないと大変だと思いますが(私はキャパ狭人間なので年下でもこんなことされたらキレ散らかしちゃいそうかも...w)そこが年下男の可愛くみえる魅力でもあったし、最後は阿南と同じようにし成長したねとしみじみ感じました。あと黒髪攻めなのが個人的に◎


大人でありたい阿南

綺麗な顔立ちで口が悪いって人良いですよね。やることはやってしまってたのでそこはあれですが、先生という立場として"好き"と言わない事だけが阿南なりの最後の一線の引き方で、そうやって大人であろうとしてた人でした。話の視点がずっと瀬名なので、別れ際の爆発シーンまで私も瀬名と同じく阿南は大人だし器が大きい人だから何でも受け止めてくれるなと思ってしまってましたが、俺は神様じゃない!の一言でハッとなりました。一過性の熱や先生だけがいればいいよなんて高校中退までしそうになる気持ちも、この先相手が冷めた時に後悔したら自分はその責任をとってやれないと怖くなる気持ちは凄く分かるなぁと思いました。それに片方だけが一方的に寄り掛かる関係はいずれ破綻してたと思うんですよね。なのであの別れは必要で、だからこそ最後は結局落ち着くとこに落ち着けたのかなと思います。再会してからは瀬名に甘えられる阿南が良かったです。


死ぬには若すぎる

瀬名の友達のイトチューの結婚式でのメッセージカードに書いてあった言葉ですが、社会に出て大人になると色んなことが見えてきて昔より突っ走ることもなく躊躇したり諦めたりする事も増えていくけれど、時には若かった頃のように突っ走して飛び越える勇気も必要だなと胸に置いておきたい言葉でした。大人になって成長しようとも欲しいものは欲しいと言いに走った瀬名のように。



BL小説ではあるけど、どの人間関係の在り方にも通ずることを感じるようなお話でした。やっぱり凪良ゆう先生の書く文章が凄く好きです。第2弾の復刊本も楽しみにしてます!