また | Clock knock

Clock knock

いつでも変わらない時間と場所

まただな。そう思う。
思わないほかにない。残念なことに。
「また」だなんてことほどつまらないことはない。可能性が潰え、いつも通りの現実にまた僕は着地する。
未来なんて言葉は幻想だ。
誰がそんなことをしたのだろうか。未来なんていう言葉に必死に明るい幻想を張り付けたのは、誰なんだろうか。
待って訪れる幸福など、それはただの安堵のため息でしかない。ふうと息をつくだけの時間が、また待つだけの時間が増えただけなのだ。
なにかひとつ。
ここまで。
ここから。
なにかがはじまる。
なにかひとつ。
苦しくて良かった。新しく始まったいつも通りが。
もしそれさえも苦しくなければ、僕は生きる世界を見失っていたかもしれない。
苦しいことにきっと生きる意味がある。それは「未来」に含まれる曖昧な幻想ではなく、現実的で、現実にある本当の意味での意味がそこにある。
そう思ってまた進む。