日本の映画 123分

原恵一監督

声:冨澤風斗、宮崎あおい、南明奈、マイケル



これは8月に見に行った映画です。

初めて映画館で号泣した映画でもあります。


まず、最初から中盤辺りまでは、特に物語に変化はなく、

波がないな、と予告編に騙された感がありました。

もっと野蛮に生きているのか思えば、

淡々と生きており、いい奴じゃん、と思いました。


しかし、家族との会話の中で、進学先の話になったとき、

友達といるのが楽しかったと、

そんな些細なことにも幸せを感じる、そんなことを、

自分は忘れかけていたような気がします。


思えば、高校一年生のとき、周りとの接触を最小限に留め、

勉強にも部活にも力を入れることなく、

流されるままに、

周りの矛盾に怒りを覚えながら、

それでも何をするでもなく過ごしてきました。


大学生になり、

人間関係に悩み、

行動力のない自分に怒りを覚えながら、

何もできない、何もしていない自分に、

大学1回が過ぎようとしているこの時期に、

吐き気がするほどの嫌悪感を覚えています。

それでも、自分のやってきたことは間違いではなかったと思うのです。


人に幸せを奪ってまでいい思いはしたくない


今日から春休みが始まり、1年を振り返ったとき、ふと思いました。

周りに流されずに、自分の軸となる思いを大切にしたい。


でも、周りの人に知ってほしいですね。

この映画を見て、素晴らしい、絵が綺麗、歌に励まされる、そう思う人が多々いるでしょう。

しかし、それだけかな?

自分はどうだろう。

そこを考えてほしい。

勿論、自分も考えなければならない。


セリフを忘れていることに気が付いているから、DVDでもう一度見ようと思う。

最後のセリフなんだっけな?

プラプラと真が最後別れるときに、

真が泣いていましたよね。

あの時の顔が忘れられないです。

これから頑張って生きていくんだろうな、

この人は報われたんだな、

そう思いました。


この映画を見て涙した人は多いと思います。

きっと、みんなどこかで報われたいのだと思います。

どこか、この世界に矛盾を感じていながら、

その感じている自分に気付いていない場合もあって、

それを呼び起こす役割を、

この映画は果たしているのでしょう。


技術面を言えば、絵が綺麗。

本当に綺麗だと思いました。

でもグレイでしたよね。

意図的にだと思います。


この世界は色で溢れていてどれが本当の色か分からない。


この言葉の意味を考えていきたいですね。


★★★★★