第十五回 メディア対策(前編) | お寺の広報活動プロデューサーブログ

第十五回 メディア対策(前編)


ここまでプロジェクトのことを色々と紹介させていただいた。
しかし、必ずしもすべてが順調に進んできたわけではない。
連載にあたり、冒頭でもお話をしたように、
その反省すべき点について、正直にお伝えしようと思う。


僕はプロジェクトの企画段階から、
絵本の発刊時には、地域のニュースとして、新聞、雑誌、テレビなどを
通じて多くの方々に知ってもらおうと考えていた。


この取組みを「お寺の開基さまプロジェクト」として
プレス向けの資料を制作した。メディアにとって
「価値のあるニュース」であることを伝えるためである。
さらに、各メディアに合わせた掲載依頼書を添付。
絵本の完成と同時に、一斉に送付した。


プレスリリース

その数は、新聞、雑誌など 約30社。
いつ取材の申し込みなどが入ってもいいように、
住職さまとも連絡を取りながら、働きかけを行った。


しかし、結果はわずかに1件というものだった。


この結果を受け、対策として新聞社の地方版へ
10冊の読者プレゼントを申し出て、掲載を追加依頼した。
しかし、担当者からは掲載予定がかなり先まで決まっており
数ヶ月待ってほしいと言われてしまった。


発刊時の最も話題性の高い時期だったにも関わらず、
多くの人々に知ってもらうチャンスを活かしきれなかった。



その後、今回なぜこのような結果になってしまったかを
僕なりに検証してみた。


それは、やはりプレス向けに発信した情報内容に
「ニュースとしての魅力」が不足していたからだと考えている。


プレスリリースの中で、僕は以下の3点を紹介していた。
1、本の発刊  2、至宝展  3、庭園公開
これら、すべてをまとめて「S寺さまの開基プロジェクト」として紹介した。


しかし、これがわかりにくかったように思う。
多くの情報を、詰め込み過ぎてしまったようだ。
やはり、最も伝えたいこと(=絵本発刊の紹介)のみを
明快に紹介すべきだった。


また、媒体も情報が集中する大手の新聞、雑誌への働きかけを中心に行ったが、
地域密着型の中小の媒体(タウン誌など)への告知も積極的に行うべきだった。


こうしたいくつかの反省点が挙げられる。
つまり、僕の力不足によってチャンスを逃してしまったのである。


S寺の住職さまには、こうした結果に終わったことへの
お詫びと、経緯のご報告をさせていただいた。
同時に、今後も様々な働きかけを
引き続きやらせていただきたいとお願いした。




次回 「第十六回 メディア対策(後編)」


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