こんにちは。青しるべだよ。
この前、外を歩いていたらそれほど晴れてもいないのに日焼けしてしたよ。いよいよ日焼け止めの季節だね。
今回は江口さん、お願いします。

はい。江口です。
24日の日経新聞に、我らがお天気しるべの中島団長が書いた記事が大きく出ました！気象予報士だけの劇団を立ち上げた思い、旗揚げ公演からの演目の話など。しばらくコロナで本格的な活動ができていませんが、いよいよですね!!
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD031JI0T00C23A5000000/

さて先日、配信で映画「喜びも悲しみも幾年月」(1957年)を観ました。かつて大ヒットした灯台守の家族の物語。価値観が今とは全然違って違和感がなかったわけではないですが、日本各地の厳しくも美しい自然が印象的でした。
そこで今回は「灯台」のお話です。

映画にも登場した、日本最初の洋式灯台の観音埼灯台。なお「崎」という字は山間部をイメージするため、灯台用語では「埼」という漢字が正式です。[写真はWikipediaから ©Quercus acuta]

　
灯台には2種類あるそうで、岬の先端にあるのは「沿岸灯台」、港の出入り口にあるのは「防波堤灯台」です。映画では沿岸灯台の観音埼灯台、御前埼灯台などが舞台でした。これらの灯台の業務の一つが、映画には出てきませんでしたが気象観測です。特に明治初期には気象官署の数よりも灯台の数の方が多く、貴重な観測データが残っており、それらのデータから当時の気象を再現する研究も行われています。
現在の灯台には灯台守は常駐しておらず、観測は機械に取って代わられていますが、観測記録が重要なことは今でも変わりません。特に岬の突端にあるような灯台のデータは付近の地理的条件による影響が少ないと言われています。ちなみに、日本の最大風速の記録は1位が1942年4月5日に富士山で観測された72.5m/sですが、2番目は室戸岬で1965年9月10日に観測された69.8m/s。時速に直すとなんと251.28km/hrです。ただし灯台ではなく気象庁の測候所の測定値です。

ところで灯台と言えば白い灯台、というイメージではないでしょうか。確かに観音埼灯台は白色ですが、例えば知床岬灯台は白黒のボーダーです。これは、白色一色だと雪が降った時に見分けがつかないからだそうです。

知床岬灯台。1980年の８月、知床半島を散々苦労の末に縦走して灯台にたどり着いたときは絶景に感動しました。岬ではエゾ鹿の群れにも出会いましたが、ヒグマが寝た跡も、、、。[写真はWikipediaから ©Myroad000x]

一方、防波堤灯台には白だけではなく赤もあります。航路標識法により、海から港に入るときに船の右側に赤い灯台、左側に白い灯台、と決まっています。

江ノ島の片瀬漁港で撮った写真。わかりにくいかもしれませんが、確かに陸に向かって右が赤、左が白でした。[江口撮影]

こちらの、あまちゃんで有名な小袖漁港(ドラマでは袖ヶ浜)の「春子の灯台」は、港に向かって左側なので白です。防波堤の上部は結構狭くてしかも高い。下の歩道から3mくらいはあります。海側に踏み外すとテトラポッドに激突し、ただではすみません。よくそんな危険なところをアキちゃんやユイちゃんを走らせたな、と思います。[写真は久慈市HPから]

江口さん、ありがとう。
また芝居小屋でお芝居を観せてね。

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