金沢文庫の称名寺を訪ねて | ひまつぶしフォト散歩

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金沢文庫駅から称名寺に向かったが、道を間違えてしまったようで、崖のような急斜面に突き当たってしまった。

立ち止まり、戻ろうかとも考えたが方角的には間違ってないと信じ、急斜面に設けられたジグザグの階段を上って行くことにした。

 

道は狭く急で、道をふさぐ蜘蛛の巣を払いのけながら「ヒャ~蜘蛛だ」「何だ!これ山登りジャン」等と言いながら、内心不安な気持ちを抑え無心で上る。

後で知ったことだが、この道は金沢三山縦走路(金沢山・稲荷山・日向山)であることが分かった。(もう遅いけど)

 

想定外の山道に大汗をかいてしまったが、それでも山頂に辿り着くと東京湾を見渡す絶景と心地よい海風が待ち受けていた。

 

目的の称名寺への下り道は歴史を感じる古道で、所々に苔を装った古い石仏があり、その一つ一つを立ち止まり眺めては急な山道を下った。

やがて下の方から人の話し声が聞こえはじめ、そして急に視界が開けるとそこが今日の目的地称名寺の境内だった。

 

称名寺は北条実時が1258年に創建した寺院で、北条氏の菩提寺となっている。

境内の阿字池を中心として、中之島と主塗りの反橋と平橋を配した浄土式庭園が有名である。

 

何はともあれ、境内の隅に設置されたベンチに座り、元気を取り戻してから境内をくまなく見学することにした。

ご本尊である弥勒菩薩立像を安置する金堂、釈迦堂、鏡楼、惣門(赤門)仁王門、新宮、塔頭光明院表門、そして反橋が印象的な浄土式庭園等を巡り歴史を垣間見る。

 

帰りはここから700m程離れた海を眺めてから帰る計画だったが、想定外の金沢三山縦走で、すでに私の体力は限界を越えてしまった。

結局、海はあきらめて金沢文庫駅に向かった。

 

駅への道すがら、今日は予定外の道を歩いてしまったが、金沢文庫の自然も味わえたし「まずは良かったかな?」と自分を納得させた。