JR王子駅近辺は、どういう訳か個人的にも仕事の関係でも縁がなく、今迄一度も駅を降り立ったことが無かった。
その王子駅周辺をブラブラ歩きながら都電荒川線の尾久駅までをフォト散歩した。
王子駅北口のロータリーから歩道橋を渡り駅前の路地裏を歩いていると小さなお稲荷さんがあった。
装束稲荷神社といい、関東八ヵ国の稲荷の使いの狐が王子稲荷神社へ初詣する際、大晦日の夜この地で装束を整え王子稲荷神社へ向かったという言い伝えが残る。
ここ地元では毎年年末にこの言い伝えにならい「王子狐の行列」と称する行事を行っているそうだ。
ちなみに狐が初詣するという王子稲荷神社はJRの線路を挟んで向かい側にある。
駅北口の散歩を終え、JR線路下の長い地下道を渡り反対側に出る。
王子稲荷神社は関東稲荷総社で、先の言い伝えがあるように由緒ある稲荷神社である。
王子稲荷神社から王子駅へ戻る途中、くずもちが評判の石鍋商店の前を通ると店の前には人だかりがしていた。
お土産に買って帰ろうかと店の前で思案したが荷物になるので止めてしまったが、こういう事はたいがい後になって悔やむもので、案の定家でお茶を飲んでいるときに後悔したが後の祭りである。
王子稲荷神社から表通りを避けて路地裏を探して歩く。
路地裏歩きは生活の匂いがして好きなのだが、あまり深く入り込むとプライバシーの侵害になるので注意が必要だ。
新しい発見を求めて路地から路地へと歩いているといつの間にか王子神社に着いた。
王子神社は東京十社の一つに数えられる由緒ある神社で、熊野信仰の拠点になった神社とのこと。
開運招福、厄除け、家内安全の御利益が有るとされている。
お参りを済ませ階段を下って行くと木立に囲まれた音無親水公園にぶつかる。
ここは石神井川の旧流路を整備して、人工的に自然の石や岩を配置して都会の中に渓谷を造ったもので、都会の騒音から離れ、一時だけでも静かな時間を楽しむことが出来る空間が造られている。
私も木陰のベンチに座りひと休みする。
ひと休み後、明治通りに出てから一旦王子駅まで戻ることにする。
明治通りが王子駅に向かってカーブするところは都電の撮影スポットでもある。
私も何枚か都電の走る姿を撮影し王子駅まで戻り、駅前のカフェでコーヒーを飲む。