私たちは、臨床実習は、指導者が教える場ではなく、対象者から多くを学ばせていただく場であると考えています。対象者から自分自身で学んでいき、考えたことの答えを自分で見つけ出す力が臨床では必要であるはずです。自分のアプローチに対して反省し、改善方法を考える習慣を身につけることが臨床実習ではないでしょうか。

 

 その中で臨床指導者の役割は、学生自身の力で前に進むことができる環境を整えることであると思います。当施設では、その為のツールとして実習予定表を使用し、最終的にどう成長してほしいか、指導者の考えるゴールをはっきりと、学生に伝えています。また、心身機能の状態が比較的安定している地域分野であることで、学生が自由に動け、過ごしやすい環境になってます学生にとってはやってみて初めてわかることが多かったり、学生に慣れている対象者の発言から指導者からの言葉以上に多くの気づきを得られてます

 

 実際、実習を受けることは気を使うことも多く、段取りが面倒なこともありますが、それ以上に私たちも学生から学ぶことや、無くてはならないマンパワーとなって助かることも多く、実習を受ける良さを感じています。



~現職者研修「老年期障害」の講義原稿(作成中)より~