障害年金として、ご自身のお口座に振り込まれる年金の額は、

 

<障害等級>と<年金の種類(国民年金か厚生年金)>によって確定します。

 

国民年金より受けられる障害基礎年金は、国民年金の納付期間に関わらず、定額です。

 

2級では、国民年金を20歳から60歳まで、毎月コツコツ休まず納付した方が、

65歳からもらう老齢基礎年金と同額になります。

 

老齢基礎年金を40年間(480ヶ月)休まず納付すると、いわゆる<満額>の年金を受け取ることができます。

 

この老齢基礎年金の満額というのは「780,900円×改定率」で計算します。

 

(改定率は、毎年変更するため説明を割愛しますが、1年間で80万円弱ということは近年変わっておりません。)

 

なお、この計算で出た端数については、50円未満の端数は切り捨て、50円以上100円未満の端数は100円に切り上げられます。

 

◼️2級=約80万円/年

 

1級は、この2級の額を、1.25倍した金額と定められております。

 

◼️1級=約100万弱/年

 

なお、支給されるのは、2ヶ月に1回の偶数月となるため、2月・4月・6月・8月・10月・12月です。

 

そのため、各月に13万円ほどか、16万円ほどが、ご自身の指定した口座に振り込まれるようになります。

 

 

一方厚生年金は、報酬比例となっており、会社からもらっていた給与によって変更します。

 

計算式は、以下の3つを掛け合わせます。

 

❶平均標準報酬額(毎月のおおよその月収<標準報酬月額>の合計額を、厚生年金を天引きされていた月数で割った額)

 

❷5.481/1000(2003年3月以前は7.125/1000)

 ◆ちなみに1000分率が降りたのは、平均標準報酬額に「賞与」が含まれ増加するようになったためです。

 

❸加入期間(天引きされた月数)<加入期間が300月に満たない時は、自動で300になります。>

 

 

❶X❷X❸で、得られた額が障害基礎年金の2級の1年間の金額になります。

 

 

厚生年金の標準報酬月額は、個々人によって差が大きく、約8万円から65万円(令和6年現在)と大幅に乖離しています。

 

そのため、厚生年金保険の額を、一概にお伝えすることは難しいです。

 

 

そして、1級は、国民年金と同様に1.25倍された金額となります。

 

 

配偶者がいると、障害厚生年金の1級と2級には、<加給年金>224,700円が年額に加算されます。

 

 

また、障害厚生年金には、障害基礎年金にはない「3級」と「障害手当金(一時金)」があります。

 

3級の額は、2級の額と同額ですが、配偶者の加給年金がありません。

 

つまり、配偶者のいない方にとっては、2級と3級は同額となります◎

 

 

さらに、厚生年金3級の方を対象に、「最低保障額」という優遇策もございます。

 

これは、3級の方が、国民年金から支給を受けられないための救済策でもあります。

 

 

障害年金が2級以上であれば、国民年金から年額約80万円を受給できます。

 

 

しかし、3級の方にはがありません。

 

言い換えると、<障害厚生年金>はありますが、<障害基礎年金>はありません。

 

 

そのため厚生年金だけは、月額1.5万円にも満たないケースがあります。

 

 

あくまでもイメージですが、単純な数字で、試算をいたします。

 

❶90,000円 X  ❷5.481/1000 X  ❸ 300月 = 147,987円(年額)

 

 

上記のように、計算で得られた金額が、老齢基礎年金(満額)の4分の3に満たない場合、

 

最低保障額として、満額の約80万円 X3/4である60万円ほどが1年間で受給できます。

 

 

◼️障害年金3級は、最低保証額でも、おおよそ月額5万円の収入になります。

 

 

なお、より正確には、780,900円(改定率は考慮してません)X3/4を端数処理(50円未満切り捨て、50円以上100円未満を100円に切り上げ)した額になります。

 

改定率が毎年変更するため、インターネットで検索すれば、最低保障額は、すぐに見つかります。

 

 

◆ 障害手当金は、一時金で支給されます。

 

日常生活には支障がないが、働く上で制限が必要な際に、その程度が<障害認定基準>に該当すれば支給されます。

 

金額は、3級の額の2倍(2年分)となっており、<最低保障額>が適用される場合は、その額の2倍となります。

 

そのため少なく見積もっても、100万円以上の額が、一括でご自身の預金口座に振り込まれます。