今回紹介する記事は
2023年7月30日付けの
 
「北海道新聞」の記事です。
  
【働き方大逆転の時代に】


というタイトルで、
札幌の構造設計会社さくら構造が、
上司選択制を導入したことについて、
紹介しています。

いつもどおり、
「4つ」の視点でこの記事を見ていきます。
 
(4つの視点についてはこちらをご覧ください)

  ☆新聞記事の紹介について

(発信者が重視するテーマに関してはこちらをご覧ください)

始めに読んでほしいブログについて


(1)内容の要約

 「上司とソリが合わず会社を辞めたい」。

若い社員がこんな理由で離職したらどうするか。

 4年前、
札幌の構造設計会社さくら構造の田中真一社長は悩んだ末に考えついた。

「上司を選べる制度を作ればいい」

 社員109人でビル、
マンションなどの耐震設計が業務。

折からの建設ラッシュで受注は増える。

人間関係に邪魔されず仕事に専念できるようにしたい。

 導入した上司選択制度では、
管理職7人を対象に、
「売り上げの確保」や「社員の不安や悩みのケア」など14項目で、
本人や部下が4段階評価する。

社長自身も社員に評価される立場だ。

 詳細は冊子で公開。

管理職の通信簿ともいえ、
「難易度の高い質問に答えられる」などのほか、
「優しさに欠ける」
「話がすぐ脱線」
と手厳しい内容もある。

 社員はこれを見て毎年配属希望を出す。

部下ゼロの管理職は、
社長直属で働いてもらった。

 若手の甘えではないかとの声もあろう。

だが部下も責任感が芽生え、
「好き嫌いではなく、
業務達成を目的に評価している」。

技術者中心の会社という特質もあるが、
人手不足の中で組織を回すヒントになる。

 東京のリクルートワークス研究所は、
「未来予測2040」を3月発表した。

 試算では2040年の労働者不足は1000万人。

 単なる人手不足で済まない。

サービスが受けられず、
商品が届かず、
道路補修は滞る。

今から17年後。

仮に岸田文雄一味の少子化政策が効果を上げたとしても、
労働力確保にはほど遠い。

 一方で東京都は40年でも労働力過剰状態だ。

中央が地方の苦境を実感できない恐れがある。

 ここで視点を変える。

労働力が増えないなら仕事量全体を減らすことで改善できないか。

 組織内の調整や尻拭い、
誰も読まれないような資料作り。

こんな仕事を米文化人類学者デヴィッド・グレーバー氏は、
「ブルジット・ジョブ」と名付けた。

 邦訳は、
「クソどうでもいい仕事」と刺激的だが世界に共感が広がった。

悩みは同じようだ。

 日本特有の事情もある。

将来の安定の代わりに若手時代は薄給に甘んじる年功序列制だ。

 かつて、
「ねずみ講と同じ原理」と分析した経済学者もいた。

戦前の財閥や大株主支配が排除され、
戦後は出世を勝ち抜いた社員が経営陣を占める。

このピラミッド構造を支えるため大量の若手が必要とされ、
社内秩序を維持する仕事が目的化した。

 バブル経済以降、
今も日本の組織に息づく。

 むろん内向きのブルジット・ジョブから解放された人が、
生活維持関連に流れるほど単純ではない。

だが、
待遇改善や機械化も進めれば多少の効果はあろう。

 とはいえ寂しさも募る。

ゆとりなき時代とはならないか。

 上司選択制度を導入した構造設計会社さくら構造では今春、
社員同士の飲み会などに補助する仕組みも設けたという。

新しい組織と働き方への模索が始まっている。

(2)なぜこの記事を切り抜いたか    

「上司を選べる制度を作ればいい」ことについて、
紹介した記事のため。


(3)自分はどう思うか?

「上司とソリが合わず会社を辞めたい」。

離職理由第一位だと、
メンタルヘルスマネジメント検定対策で最初に習ったことだ。

「上司を選べる制度を作ればいい」

これまでは上に媚を売ることが大事だったが、
これからは下を大事にせよ。

メンタルヘルスマネジメント社外講座で最も強調されたことだ。

創業立ち上げからのメンバーは優遇、
そうじゃない奴の意見なんかまともに聞けるか。

八十前後の老害が従業員の訴えを一蹴した際に、
下卑た笑みとともに吠えた言葉である。

以来、
挨拶以外まともに話をする気もない。

労働力が増えないなら仕事量全体を減らすことで改善できないか。

前年の売り上げを下回ることがあってはならないという、
目先だけの利益しか考えない輩を重要な役職に据えるから、
クソどうでもいい仕事が若手に圧し掛かる。

さくら構造の輝かしい未来を願ってやまない。


(4)今後、どうするか?    

・労働環境に関する記事をスクラップする。

・上司選択制導入組織を応援する。

・転職を考える。

…今回も自分の勉強がてら、
まとめてみました。
  

さくら構造の姿勢を応援します。


皆さんも、
上司選択制を導入する組織に関心を持ってみて下さい。