今回紹介する記事は
2023年9月25日付けの
 
「朝日新聞」の記事です。
  
【ジョセーナラデワノカンセー 絶望「感」ではなく絶望】


というタイトルで、
編集委員高橋純子氏が、
「刷新感」という言葉が2016年から使われ出したことについて、
紹介しています。

いつもどおり、
「4つ」の視点でこの記事を見ていきます。
 
(4つの視点についてはこちらをご覧ください)

  ☆新聞記事の紹介について

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始めに読んでほしいブログについて


(1)内容の要約

 これは出る。

たぶん出る、
あのNGワード。

そう思って記者会見を注視していたら、
やっぱり出た。

 「女性ならではの感性や共感力を十分発揮していただきながら仕事をしていただくことを期待したい」

 岸田文雄ならぬ地雷踏み男、
悪い意味で期待を裏切らない首班である。

 ジョセーナラデワノカンセーなんてカビの生えた紋切り型の言葉でしか5人の女性閣僚への期待を語れないのは、
岸田文雄の思考にカビが生えており、
かつ、
岸田文雄にとって5人が「数」でしかないことの証左だろう…なんて書いていたら、
副大臣と政務官計54人全員が男性との方が飛び込んできてアゴが外れた。

 なんなのか?

私たち、
ケンカ売られてるのか?

いったいなにをどうしたらこのこのようなトンデモ解を導き出せるのか、
想像を絶する。

「政治は男がやるもの(女は添え物)」
という発想がベースになければ、
とてもできないのではないだろうか、
こんな人事は。

 「そもそも自民党には女性議員が少ない」
「女性に打診したが断られた」。

そんな言い訳が通用すると思ったら大間違い。

それではこれまで具体的に、
女性議員を育てる努力をどれだけしてきたのか?

女性議員をサポートする体制をどれだけ整えてきたのか?

そう淡々と問い返すだけである。

 岸田文雄は改造翌日のぶら下がりで、
「『明日は今日よりも良くなる』と誰もが感じられているような国を目指して、
政策を進めていきたい」と意気込んでいたが、
ずらりと並んだ26人と28人のネクタイ姿を見せつけられ、
「明日」を奪われたような思いを抱いた女性たちがいることに気づいているだろうか?

「女はいらない」というメッセージを甘受して口の中が苦くなるのは、
ジョセーナラデワノカンセーなのか?

 ますます気になってしまうのが、
「刷新感」なる言葉が内閣改造に際して、
メディアで使われていたことだ。

私自身はどうにもしっくりこなくて、
ためしに過去40年分の新聞記事を収録している朝日新聞の紙面データベースで「刷新感」をひいてみたところ、
74件ヒット。

そのうち67件、
約9割が政治がらみで、
2016年から使われていた、
というか、
2015年以前は使われていなかった。

なるほど。

 【刷新】弊害を除いて事態を全く新たにすること(「広辞苑」)。

刷新した/しなかった。

本来はそのどちらか。

昨今、
政治家の決まり文句と化した「スピード感を持って」もそう。

スピーディーにやる/やらないのどちらか。

なのに「感」をまとわせれば、
「果実」の問題―実行・実績・成果・結果―をうやむやにすることができる。

 「やってる感の政治」と喝破された安倍晋三一味以降、
政府は「○○感」の演出に躍起だ。

だからこそ、
メディアはより愚直に「果実」にこだわるべきで、
安易に「感」を付して物事をフワフワさせてしまうことの危うさをしかと自覚しなければならないと、
自戒を込めて思う。

 いやはやしかし、
そのうち「議論感」「合意感」が用いられる日が来たりして―
ま、
それはそれでアリか。

この国の政治の実態をよく捉えていると言えなくもないし。

はい。

私はこの国の政治絶望感を抱いている…のではなく、
絶望しているのである。

さすがに。

今回は。


(2)なぜこの記事を切り抜いたか    

支持率上昇のためには女性を無碍に扱うことについて、
紹介した記事のため。


(3)自分はどう思うか?

岸田文雄が支持率を上げるには、
安倍晋三や菅義偉ばりの下品さを身に付けることだ、
という指摘がある。

その最たる例として、
副大臣及び政務官に女性0という方針は、
支持率上昇という点では、
間違っていなかった手法だと思う。

一人間の評価としては愚図極まりない手法にほかならないが…。

【刷新】 弊害を除いて事態を全く新たにすること

自民党政治刷新なんちゃらのメンバーに、
裏金もらっている人間が複数入っている時点で終わりやんという話になっている。

やってる感を踏襲しているとでも国民に示しているのか。

「スピード感をもってやる」

能登半島地震における初動の遅さは、
専門家からも指摘されるほどだし、
被災地入りした際に現地の人々からも、
パフォーマンスしにきやがって、
と国民からも苦言を呈されている。

○○感の演出は、
ここ十数年で日本に悪い意味で定着してしまった。

物事をフワフワさせてしまうことの危うさを我々国民は今年自覚できるだろうか。


(4)今後、どうするか?    

・高橋純子氏に関する記事をスクラップする。

・辞典で言葉の意味を引く。

・うやむやにする「○○感」に慣れない。

…今回も自分の勉強がてら、
まとめてみました。
  

高橋純子氏に関する記事は、
以前も紹介しました。

○○感、
安倍晋三が返り咲いてから擦り付けられた汚い言葉の一つです。


皆さんも、
○○感という言葉に騙されないようにしましょう。

○○感といえば、
やっているフリの演出という言葉を思い浮かべて下さい。