【図書館情報技術論 プレサーチインタビュー(情報要求の明確化)の留意点】

 


・専門図書館などで情報検索を主に担当する図書館員は、
 サーチャーと呼ばれる。

・利用者からの情報要求にこたえるために、
 まず最初に行われるのがプレサーチインタビューである。

・ある意味では、
情報検索成功のカギはプレサーチインタビューが握っているといえる。

・目的は、
 情報要求を明確にすること、
 (利用者が何を求めているのかを理解すること)である。

・プレサーチインタビューでは、
 十分な時間を取って利用者と直接向き合い(face to face)、
 要求されている事柄を十分に聞く。

・インタビューによって、
 お互いが情報要求を明確に認識することができ、
 図書館員は適切な検索戦略を提案することができる。

・留意点は以下の三つである

a.検索の目的を理解するためにこれまでの経緯を知ること
 現状の課題を聞くことはもちろんだが、
 利用者がこれまで行ってきた調査の経緯についても聞くことが必要である。

 どういう経緯で情報を必要としているのか、
 研究者なら前任者がすでに実施していたかもしれない。

 既に参考とする文献を何かしら入手しているかもしれない。

b.検索結果はどのように利用されるのかを知ること
 今回の検索結果を一体どう使うのかについても聞く。

 自身の研究レポートを作成するのか、
 仲間との情報交換の材料なのか、
 職場の上司に説明するのか、
 全社会議の席で調査結果を報告するのか、
 特許出願するのかなど、
 使い方によって検索結果の形式や分量、
 表示の仕方が変わってくる。

c.検索対象・網羅性(量)・迅速性(時間)を確認すること
 情報要求に合致した情報の種類や内容を確認し、
 適切なデータベースやそのほかの資料を提案する。

 網羅性の確認とは、
 1件あるいは数件の参考になる者が見つかればよいのか、
 それともできるかで広くモレのないように文献を集めなければならないのかを明らかにすることである。

 迅速性の確認とは、
 回答期限を確認することである。

 図書館員は費用にも着目し、
 妥当な費用内で情報検索を実施することも心がけねばならない。