図書館「超」活用術 

最高の「知的空間」で、
本物の思考力を身につける

【第2章 7.   成果に“イーハンつける”「ちょい寄り」 潜在意識に強制的にアクセスする】


 仕事で成果を上げるためには、
ちょっとしたことでも、
「少しでも良くならないか」
と考えて、
アイデアを用意しておく必要があるわけである。

 自分でも気がつかない「潜在的な課題」に気づき、
成果を上げていくためにも、
図書館が使える。

 コツは
「用がなくてもふらりと行ってみること」
である。

 会社帰りに、
特に用がなくても図書館に立ち寄って、
ざっと棚を回ってみる。

こんな簡単なことが、
洗剤意識に強制的に気づく仕掛けになる。

さまざまな本を見ているうちに、
アイデアと呼べるものまではいかなくても、
ほんの少し「いいこと」を思いつくはずである。

 仕事から離れて図書館の棚を見ていると、
タスクとして認識されていないようなことや、
すっかり忘れていた課題が、
よく意識に上がってくる。

 この「思いつき」によって、
「何もしなかった場合」より、
少し得点が稼げる。

麻雀では、
ちょっと工夫して少しでも高い「役」を作ることを
「イーハンつける」と言うが、
そういう感覚である。

 漫然とその場に行って世間話をするより、
少しだけ相手を喜ばせたり、
助けてあげたりするといった、
「ちょっとしたこと」は、
図書館をリラックスして利用しているときが、
いちばん出てきやすいのである。

 人と会って話したりするのは、
大事な仕事ではなく、
「どうでもいいもの」である。

しかし、
「イーハンつける」ことで、
少しだけ相手を喜ばせたり、
助けてあげたりといったことを重ねることができれば、
付き合いも深まるし、
自分もより楽しめるだろう。

 どうでもいいようなことにも工夫を惜しまなければ、
すこしずつ仕事の成果に表れてくるわけである。

 会社帰りに、
コンビニやドラックストアに寄って帰ったり、
休日にショッピングセンターをうろついたりするのと同じようなものである。

 新着図書や雑誌を見て、
すぐ帰るだけでもいいし、
フロアをぐるりと歩き回ってみるのもいい。

興味のある本が目に飛び込んできたら借りることもできる。
 
図書館の棚は、
毎日のように変わるものではないが、
「自分が何を考えているか」
「(潜在的に)どんな課題を持っているか」
によって、
大きく顔を変えるものである。

代わり映えしない棚であっても、
足を運べば必ずなんらかの発見がある。

 コンビニのように立ち寄ることで、
図書館の活用法がわかってくるという効果もある。

「図書館にちょっと寄ってみる」
という生活習慣も発想には大事なのである。