今回紹介する記事は
2021年5月15日付けの
     
「毎日新聞」の記事です。
      
【「ばえる」本物の3匹 ししゃもラーメン むかわ町】

 



というタイトルで、
シシャモを「町魚」に指定してブランド化を目指すむかわ町において、
雄のうま味と雌の卵が楽しめる「ししゃもらーめん」が提供されていることについて、
紹介しております。

いつもどおり、
「4つ」の視点でこの記事を見ていきます。
 
(4つの視点についてはこちらをご覧ください)

新聞記事の紹介について

(発信者が重視するテーマに関してはこちらをご覧ください)

始めに読んでほしいブログについて


(1)内容の要約

 スープの海に浮かぶ3匹のシシャモ。

笑うように大きく口を開け、
真っ白い湯気とともに魚の風味がほのかに香る。

インパクトの大きい、
いかにも「ばえる」(写真映えする)メニューだが、
むかわ町の中華料理店「潮騒本店」で、
約30年も続いている自慢の一品だ。

実は国内で流通しているシシャモの95%は、
「カペリン(カラフトシシャモ)」という別の輸入魚。

本物のシシャモ(本シシャモ)は、
むかわ町を含む北海道の太平洋岸でしか取れない希少な魚だ。

「すだれ干し」がずらりと並ぶ光景は、
町内における秋の風物詩となっている。

 店主の五十嵐達也さんは、
ししゃもラーメン生みの親は引退した先代の明雄さん。

試行錯誤を重ねた末に売り出した。

鶏ガラ・豚ガラ・野菜のスープで一夜干しのシシャモ(雄2匹・子持ちの雌1匹)を軽く煮込み、
雌の卵に火が通ったのを見計らって取り出す。

さらに白菜・もやし・人参を煮て、
中太ちぢれ面と合わせて完成。

塩味の利いたスープが魚のうまみを引き出し、
日本酒が魚臭さを和らげる。

先代は焼いたシシャモを使う方法も考えたが、
焦げで汁が濁ってしまい、
今のレシピに落ち着いたという。

 注文する大半は観光客。

珍しい魚入りラーメンを興味本位で頼むが、
「食べてみたら、
とてもおいしかった」
という感想が多いという。
骨ごと丸かじりできる。

 町内を流れる鵡川には、
神がハルラマツ(食料の塊)を入れた柳の葉を流してシシャモに変え、
人々の飢餓を救ったというアイヌの伝説がある。

今も、
シシャモメニューを考案する各飲食店の頑張りが、
観光を下支えしてくれているように、
町にとって特別な魚だ。

 ただ、
半世紀前には178トンを記録した鵡川漁港でも水揚げは安定せず、
2020年は記録的不良でわずか3トンにまで落ち込んだ。

高級魚になってしまい、
塩剤本店では依然出していた丼ものを取りやめた。

五十嵐さんは、
「ラーメンはだれでもお金をかけずに味わえるもの。

ずっとメニューに残したいので、
これ以上高騰しないでほしい」
と漁模様の回復を願っている

 潮騒本店では、
「ししゃもラーメン」(900円)以外に、
店名を付けた野菜五目の「潮騒ラーメン」(800円)、
北海道特産の山菜・ギョウジャニンニクを使った
「きどびろラーメン」(800円)など、
豊富なメニューをそろえる。

 むかわ町は1995年にシシャモを「町魚」に指定し、
漁協や商工会などとともにブランド化に取り組んできた。

今は町内の飲食店10店舗が、
定番の焼き物以外に、
すし・刺身・揚げ物・そば・マリネなどのシシャモメニューを提供している。


(2)なぜこの記事を切り抜いたか    

シシャモを「町魚」として扱うむかわ町の取り組みについて、
全国紙が紹介した記事のため。


(3)自分はどう思うか?
 
「シシャモ」は遡河魚で、
北海道にしか生息しない、
北海道特産種である。

産卵期近くの卵を持ち、
脂肪が抜けた「子持ちシシャモ」が、
最も商品価値の高いシシャモになる。

選び方として、
体色がきれいなものを選ぶ。

シシャモの旬は10~11月である。

漁法は大部分がシシャモ桁網漁法である。

成分・特性として、
ビタミンB1が豊富である。

北海道の主な漁獲地域(漁獲量と漁獲金額)において、
一番は釧路総合振興局釧路市である。

シシャモを「町魚」と位置付ける胆振管内むかわ町は、
十勝総合振興局広尾町、
釧路総合振興局白糠町、
釧路創業振興局厚岸町の後塵を拝し、
五番であるのが意外である。

調理法として、
天ぷら・甘露煮・オイル漬け・酢漬け・昆布巻きなど、
利用範囲が広い食材といえる。


(4)今後、どうするか?

・シシャモに関する記事をスクラップする。

・旬の魚を食する。

・伝聞に頼らず現実を確認する。


今回も自分の勉強がてら、
まとめてみました。

シシャモに関する記事は、
以前紹介しました。

前回は地方紙でしたが、
今回は全国紙で紹介されました。

「町魚」という商標化を目指すむかわ町の取り組みが、
いつか花開くことを願ってやみません。


皆さんも、
秋の鵡川ししゃもを召し上がって下さい。

同時に、
偽物と言われてしまいがちなカペリン(カラフトシシャモ)も、
堪能して下さい。

安価に手に入れられる食材に、
本物も偽物もないのではないかと思えてならないためです。