今回紹介する記事は
2021年4月1日付けの
     
「毎日新聞」の記事です。
      
【「ウグイス初鳴き」観測一転、復活】

 



というタイトルで、
70年近く記録してきた歴史が途切れる事態が、
当面回避されることについて、
紹介しております。

いつもどおり、
「4つ」の視点でこの記事を見ていきます。
 
(4つの視点についてはこちらをご覧ください)

  ☆新聞記事の紹介について

(発信者が重視するテーマに関してはこちらをご覧ください)

始めに読んでほしいブログについて


(1)内容の要約

 今年から大幅縮小された気象庁の「生物季節観測」について、
気象庁と環境省は、
対象から外れた種目を継続して、
観測する体制を作るため、
新たに思考調査を始める。

国立環境研究所(国環研)がデータ分析を担当し、
市民参加による観測も検討。

動物の初鳴きや植物の開花など、
季節環境の移り変わりを70年近く記録してきた歴史が途絶えることは、
当面回避されることになった。

 1953年に始まった生物季節観測は、
桜の開花やウグイスの初鳴き、
ツバメの初見など動物23種目、
植物34目を対象に、
気象庁が続けてきた。

しかし、
気象庁は今年1月から観測対象を桜や梅など植物6種目に絞り、
そのほか51種目を廃止した。

だが、
全国から統一された手法で集められたデータは、
国際的にも価値が高く、
日本生態学会は関連学会と連名で、
観測継続を求める要望書を気象庁に提出。

日本人の季節感とも結びつくなど文化的価値もあり、
専門家や市民から廃止を惜しむ声が相次いでいた。

 試行調査では、
環境省生物多様性センターが運営する生き物情報のデータベース「いきものログ」を活用し、
廃止対象となった動物の初鳴きなどのデータを収集する。

将来的には、
市民からも広く観測情報を提供してもらうことも検討する。

 国環研はデータ分析に加え、
全国の自治体などと協力し、
廃止種目の観測を続ける。

観測を続ける意義が大きい物や、
観測を続けていけるものを選び出し、
新たな観測網を構築するという。


(2)なぜこの記事を切り抜いたか    

以前取り上げた「生物季節観測」が、
一転して復活したことに関して、
紹介した記事のため。


(3)自分はどう思うか?
 
季節の変化を示す貴重な物差しが年々削減され、
公共の企業化として、
民間に払い下げられる危険性について、
約半月前、
地方紙において紹介された。

その後、
にわかにその方針が当面回避されることとなった。

一体何があったのか、
詳細は不明だが、
少なくても地方紙や専門家、
市民が声を上げた影響は少なくないと思われる。

70年近く記録してきた歴史にピリオドを打たず、
繋ぐことを選んだ選択は、
21世紀に入り間違ってばかりの日本において、
間違いなく英断と言って、
過言でないと言いたい。

やはり、
記録を残すことは重要なのである。

2021年度最初の記事で、
地味ではあるが自分にとって、
久々の朗報記事である。


(4)今後、どうするか?

・「生物季節観測」について関心を持つ。

・全国から統一された手法で集められたデータに関して調べる。

・観測を続ける意義について意見を持つ。


今回も自分の勉強がてら、
まとめてみました。

観測すること自体が国民の公共財という記事は、
以前紹介しました。

「生物季節観測」について、
円近く記録してきた歴史が途切れる事態が当面回避されることは、
良い話であるのですが、
何故そうなったのか関する記事は、
その後見つけることはできません。

「細けぇことはどうでもいいんだよ」
ではなく、
「こだわることこそ次世代につながる」
と思えてなりません。


皆さんも、
「生物季節観測」に関心を持って下さい。

70年近く記録してきた、
観測対象51種を廃止することがなくなり、
動物23種類及び植物34種類の観測に関して、
継続されることは市民の公共財が守られたことでもあるのですから。